先生呼ばわり止めよ

 

 学会の闘争方針が、この次の総会までの間変わったということを、この前の総会で発表した。それは、幹部を教育しようということで、半年、一年に数万世帯というわれわれの仲間が生まれるのに、その指導をする地区部長、班長ができあがっていないというのは、いかん。それで、幹部の教育をしようということになった。

 

 ところが、どういう誤りが伝えられたのか、折伏をしなくてもよいなどということが伝えられたらしい。それこそ大きな誤りであります。学会はあくまでも折伏をしていく、これには変わりはない。それによって、りっぱな組長諸君、班長諸君、地区部長諸君の出てくるのを願っているしだいです。

 

 それから、先生ということばは、幼稚園の先生でも、小学校の先生でも、先生と呼ばれるが、学会では、少しでも指導すると先生と呼ばれるくせが最近ついてきた。きょうかぎり、先生という名まえで呼ばないでもらいたい。少なくとも、教学部員となっているものを、先生と呼んでもらいたい。班長先生、地区部長先生と、いちいち先生と呼んだら、先生の安売りになる。

『先生といわれるほどのバカでなし』ということばがあるが、そのことばは、もともとは、そういうことではなかった。『先生といわれるほどのものにバカはなし』これがほんとうである。

 

 それが先生の安売りとなって、八百屋の先生、組長先生、班長先生と、なんでも先生という。今後は、先生ということはやめてもらいたい。そして組長さん、部隊長さんといってもらいたい。そうでないと、部隊長も班長も、みな先生になってしまう。生まれてきて、一度は先生といわれてみたいと思っていた人が、信仰したおかげで、生まれて初めて喜んでいる。先生といわれてみたいものがいるかもしれないが、先生でもないのに、先生といわれるのはかっこうが悪いと思う。

 

 学会では、職名を呼ぶことにする。たとえば班長なら班長さんと。たとえ、家へ帰れば亭主野郎であっても、学会活動で班長だったなら、班長といってもらいたい。

くれぐれもこの点に注意して、互いに闘士として立つのだから、地区部長は地区部長らしく、班長は班長らしく、というようなところでやっていきたいと思う。

 

 このように、組織の上を確立しようといったのを、折伏しなくてもよいとは、それはいいません。そういうことも、みなわたくしのためではない。あなたがたのためです。一家を幸福にするためにするのですから、忘れないようにしてもらいたい。

 

昭和29年11月26日

本部幹部会

豊島公会堂