民族幸福の闘士に

 

 みなさんに会うと、ひじょうになつかしい息子のように思われる。わたくしの方は好きだが、みんなの方は、なかなかいうことをきかぬ。あなた方も、めんどうな人たちだと思う。欲ばりで、怒りやすく、頭が悪い。しかし、みなさま方の折伏闘争には、ほんとうに打たれてくる。

 

 いつも折伏のことが論じられているが、みな功徳のことであります。折伏をしようがしまいが、本人の問題である。しかし、日蓮大聖人様は、霊鷲山会で、じっとみそなわしておられる。民族幸福のための、平和の闘士のなかには、よきものも、そうでないものもいるであろう。人は見なくとも、御本尊様は、みなごらんになっている。みなさま方の折伏闘争に、あつく礼を申しあげます。

 

昭和28年3月29日

本部幹部会

東京教育会館

 

 

御本山にご奉公の誠

 

 みなさま方に、またお願いがある。

 われわれは、日蓮正宗の兵隊である。野にも山にもかけまわって、折伏の闘争を展開しているが、このときに、本丸の壁は落ち果てている。

 

 そして、いま、寺をりっぱにしたいと、学会に相談があった。常在寺が、庫裡を建てるのに八十万円かかる。そのうち、五十万円を学会でひき受けることにした。それに、本行寺の修築、橋本に教会を建築しているが、それに五十万円かかる。

 

 わたくしども学会は、御本尊様、御本山のために誠を尽くしたい。支部長、地区部長はじめ、幹部はよろしく協力せられたい。

 

 詳細はおって連絡があることと思う。当門のため、信心のために、どうかご後援を願います。学会本部も建てなければならんが、学会のことはあとまわしにして、ご奉公したい。どうかまたご苦労であるが、ひと骨折ってくださるよう、お願いいたします。

 

昭和28年3月29日

本部幹部会

東京教育会館