二か月もたない肺病でオシの三十歳の娘
【問】 三十歳になる子供(娘)が肺病で、しかもオシです。本山へ何回もきて、口はきけるようになりました。
耳はまだ聞こえません。病気の方もだいぶよくなったのですが、最近だんだんとおかしく、のどが痛いので医
者にみてもらったところ、もう二か月ともたないといわれました。それで、三十九度の熱を出して、きょうき
たのですが。
【答】 どのように返事をしてあげたら、この人の悩みはとれるでしょうか。仏法上からおして結論は目に見え
ております。本人の心の苦しみをいえば、子供というから五つか六つかと思ったら三十だと、なおってみても三
十。肺病がなおっても、耳がなおらなければ、嫁にもらい手がありません。口がきけなければ、もらい手があり
ません。それでも親となれば、生かしてりっぱにさせたい、これは親の情です。逆に親が死んでしまったならば、
その子はどうなるでしょうか。
そこに運命の大転換は、御本尊様に願って方便現涅槃の定理による以外にないことは、私には明々としてわか
るが、それをはっきりと、いうわけにはいきません。