御本尊を不敬した不良のむすこ
【問】 兄たちが、不良の弟をなおそうと思って信心しました。ところが、弟が御本尊様をさいてしまいました
が、その弟が、またそのさいた御本尊様を裏うちして自分で拝んでおります。今後どのように指導したらよい
でしょうか。
【答】 それはめんどうだから、捨てておきなさい。捨てておけばしぜんになおります。人間の心などというも
のは、すぐなおせるものではないのです。なおせると思うのは大間違いです。
たとえば、あなたがたの中に子供をもっている人がいると思うけれども、子供などというものは親のいうこと
を聞くものではありません。どうですか、自分たちが聞かないできたのですから、子供が聞くわけがないのです。
捨てておきなさい、そのうちになおります。そうでしょう、あなたがた、昔おとうさんやおかあさんのいうこと
を、まじめに聞いて、親孝行をしてきましたか。親孝行などをしてきたひとなんか、日本にはいません。
それは、子供がいうことをきかない、ましてや、弟がいうことをきかないのは、あたりまえです。それをなお
そうなどという根性が悪い。捨てておけば、しぜんに、なおるのです。あせらないでよろしい、御本尊様を拝ん
でいればなおります。御本尊様を拝ませることだけはさせなさい。それでなおります。