主人が怨嫉謗法

 

【問】主人がダッソであったので信心しました。地区部長が三か月でなおるといいましたが、そのとおりに三

か月でなおりました。ところがあまり信心を一生懸命しないもので、いまは主人が怨嫉が多くてしようがあり

ません。怨嫉謗法はどうしたらやめられるでしょうか。

 

【答】 ご主人があなたをりっぱな女だと、そう思っているとでも思うのですか。たいしたいい美人とも思えま

せんし、それほど奥さんが、偉いとは私には思えませんが、自分がバカでそして美人でもない、私は悪い女子だ

と、こう肚を決めたらどうです。そうすれば怨嫉は起こらなくなります。

 

 これは阿含部でありますけれども、小乗教で、法華経ではないのですが、玉耶経という経文があるのです。こ

れは低い経文でありますが、ある金持ちのだんなさんが、悪い嫁をもらったのです。その嫁というのは、とても

意地が悪い。そしてだんなさまをいじめる、親のいうことはきかないのです。こんな嫁をもらったら始末が悪い

です。そこでお釈迦さんにきてもらって、説法をしてもらったという話があるのです。それは玉耶という夫人で

す。これを名付けて玉耶経というのです。

 そうしたところ、お釈迦さんのいうのには、おもしろいことをいったものです。女には七色の女がいるという

のです。その中で、これは一番たちの悪い方です。七色というのは、玉耶経を開けばわかりますけれども、妹の

ような女房もいるし、お師匠さまのような女房もいる、夫を食うような女房もいると、七種類の女の人の種類を

あげています。経典というのはおもしろいものです。読んでみると、そのうちこの女子は一番たちが悪いほうで

あります。そこで玉耶が心を改めて、ほんとうに良い女房になったという経典があります。

 

 いまの奥さんは、自分はなにも悪くないという、自分はちっとも悪くない、みんなひとが悪いのだという。だ

がそんなばかなことがあるものですか。自分が悪いから、世の中が悪くしてくるのです。自分がよければ、世の

中はよくなってくるのです。自分がよくして、世の中が悪くなってきたらケンカです。こちらは強いのですから。

 だから、よく考えてごらんなさい。この中に、ずいぶん女の人もいるようだけれども、私はきれいだ、私はい

いと思っているのではないのですか。