炭坑の経営不振
【問】信心してから炭坑を経営して七百万投資して五百万損をしました。今後どのようにしたらよいでしょう
か。
【答】 私は、八卦見ではないから知らぬが、なにゆえに失敗したか、それはだまされたのか、不景気なのか、
よく考え、だまされないように考えて仕事をやりなさい。これは福運の問題で、御本尊様にお願いすると、すご
く損をすることがあります。これはやめよということです。
私のいなかに、佐藤という人がいました。文字もなにも知らない漁師でしたが、すごい福運を持っていました。
漁場は年間、不漁つづきでしたが、佐藤の漁場だけは、いつもニシンがよくとれました。ほかの漁場は失敗し、
佐藤に譲り渡すと、またそこに、ニシンがくるようになったのです。日露戦争の時、ボロ汽船を買わされ、漁場
をぜんぶ売り払ってしまいました。ところが、欧州大戦で鉄があがり、三千万円の大もうけをしました。子供は
福運がなく、その金を四十前で、ぜんぶなくしてしまいました。
福運のないものは、どうするか、ここに問題があります。福運は現世でつくり、現世で刈り取るようにみえま
すが、そうではありません。過去ですでに決まっているのです。永遠の生命論は、仏法の根本哲理であります。
過去に福運の種を植え、今世に刈り取るのであります。二世三世、過去の福運を、鉄管で引き出すのであります。
それは、御本尊のお力によるのです。炭坑等は福運の問題ですから、しっかり信心してやりなさい。