折伏した人がみんなおかしい

 

【問】私の折伏した人たちは、入信後御本尊様を焼いたり返したり、持っていても巻いていたり、そういうよ

うな人ばかりですが、これはどうしたらよいでしょうか。

 

【答】 それは折伏する時が悪いのです。折伏の仕方、あなたの考え方が悪い。この御本尊様は、ひじょうにす

ごいのだということが、あなたの腹の中にはいっていないのです。そんなことをした者の末路はかわいそうです。

かならずろくな死に方はしないのです。六軒も七軒もしなくてもいいから、ひとりでよいからほんとうにありが

たいということをわからせて持たせなさい。そんな焼いたり、ただ飾っておいたり、返したりしたら、その人た

ちは、ろくなことはありません。この御本尊様は賞罰がきびしいのです。

 ですから、この法華経の愛は、母親の愛ではないのです。厳父の愛というのです法華経というものは、決し

て甘やかした愛ではないのです。子供をきびしくしかれるぐらいの教えをしなかったら、子供にねだられること

を何事でもかなえてやることはできないのです。親にほんとうの力があり、威厳があればこそ、子供にも思うよ

うにしてやれるかわりに、間違ったら、きびしくしかれるでしょう。

 折伏するときに、きちんといいなさい。「この御本尊様をそまつにしたら、たいへんなことが起きるから」と。

「邪宗というのは、このように悪いのですよ」と。邪宗が悪いことをよく説明して、謗法払いしなければいけな

いのです。「それをはずしてしまいなさい、御本尊様を持ってきてやるから」などと、まるでとりかえるみたい

な気持ちでやっているのです。だから御本尊様をそまつにするのです。そのような考え方で折伏したら、罪作り

です。きちんというのです。そして「いやならやめなさい」と。このようにありがたいのですから、御本尊の功

徳を賛嘆し、おしかりのあることも、きちんといって持たせなければいけません。ひどいのは、配って歩いてい

る。そんなことをしたら謗法です。

 このあいだも、このようなことを聞きました。お寺から三十幅ぐらいの御本尊様を持って行って、そして、折

伏が十世帯ぐらいしかできないで、二十幅ぐらい積んでおく、そのようなことをしたら罰が出ます。この中にそ

のような人がいたら、帰ったらすぐお寺にお返しして、きちんとおわびをしなさい。なかにはこのような話を聞

いた。「御本尊様をいただくときに出した三百五十円返してくれ」と。じょうだんではありません。そういう折

伏をするから、ろくなことはないのです。

 折伏というのは、命がけです。「一心欲見仏、不自惜身命、自我及衆僧、倶出霊鷲山」これが、御本尊を与える

ときの覚悟です。「一心に仏を見奉らんと欲して、みずから身命を惜しまず」「時に」とは末法、「時に我及び衆僧

ともに霊鷲山に出ず」題目を唱えさせる時には、「一心欲見仏、不自惜身命」で折伏しなければならないのです。

それを「拝みなさい、いいんですよ。これをはずしましょう」そんなだらしない折伏ならしない方がましです。