各宗派に珠数の作り方があるのか

 

【問】身延とか霊友会、仏立宗、立正佼成会などの、お珠数の作り方は、同じなのでしょうか。

 

【答】念珠は、仏教では百八煩悩と申しまして、百八つの煩悩があることになっています。そこで四天王をく

わえて、四つ玉を入れてあります。ところが、日蓮正宗では四菩薩になります。

おもしろいことに、上の三つは頭と両手になります。下の二つは、両足です。真中からもじると交叉したとこ

ろがへそです。これは、人間のからだではないですか。しかも、百八煩悩を持って、その煩悩を断ち切るために

は、勘定するということになるのです。

 まだおもしろいことに、計算器になります。そろばんだまです。そろばんになっているでしょう。

 むかしは、平安朝時代は念珠はなかったのです。釈迦時代にも念珠はありませんでした。だから小豆の玉で勘

定したのです。念珠、仏を念ずるということです。それが、このようなそろばん玉ができてきて、今度は、ここ

でもって計算していくのです。何回でもできます。それが念珠の本源なのです。釈迦時代にはなかったのです。

それが、どこでできたのか、念珠経という経文もあります。ありますが、どこで発明されたかわからないのです。

たいてい中国だろうと思うのですが、平安朝の時には、まだこちらにきていません。小豆できめるのです。何百

やった、何千やったと、一回仏様に供えるたびに小豆をおくのです。そのうち虫にくわれてしまうと思うけれど

も、そういう歴史がつたわっています。これはそろばんの流れでしょう。

 おもしろいものを、よく作ったものです。東洋人というのは案外頭が良いのです。百八煩悩、それを助ける四

天王、それを計算するそろばん玉、こう三角形になっているのです。