塔婆供養について

 

【問】塔婆を立てて、先祖を供養するといわれましたが、毎日の題目で供養しています。これは形式であると

思いますが、生命論のうえから説明してください。

 

【答】形式ではありません。仏法上の儀式であります。色心不二の成仏、草木成仏の深い原理からきているの

であります。

塔婆供養の原理についていえば、人が死ぬと宇宙の生命に溶けこみます。色心の二法であるゆえに、この生命

を塔婆という体を作って供養すれば、聞いた題目が生命に感じて業がうすくなり、苦悩を少なくし得るのです。

一個の肉体を塔婆として、これ自体が死人の肉体に変わり、自身の生命を強めることができます。この功徳は、

一心法界ですから、自分の身に帰るのであります。生命論がわからなければ、この深い原理はなかなかわかりま

せん。

自分の親にご飯を食べさせ、着物を着せても何の功徳もありません。親が金持ちならいくらかくれるでしょう。

死んだ先祖も同じです。その先祖がほんとうの仏になって、金持ちになればくれます。金持ちにしてやるために

御本尊へ題目をあげるのです。題目一回が一円になるか千円になるかは信心です。