丑寅勤行について

 

【問】丑寅勤行および丑と寅の時刻について教えて下さい。

 

【答】むかしは時刻をば十二刻に分け、二時間を一刻に数えました。

 子の刻は午前零時からであり、二時から四時までが丑の時間であります。その夜中の三時ごろは、もっとも世

の中が静かで、地球上は万物ねむり尽くす死の状態の時であり、通途にも、幽霊がでる時刻を丑満時というごと

くであります。丑と寅の時刻について、当流行事抄に「陰の終り死の終り・陽の始め生の始め・陰陽は生死の中

間なり」と。御書には、「御臨終のきざみ生死の中間に日蓮かならず・むかいにまいり候べし、三世の諸仏の成

道はねうしのをわり・とらのきざみの成道なり」(上野殿御返事一五五八ぺージ)と、このように、この時刻に、代

代の御法主猊下が、一日も絶え間なく勤行なさって、世の中の幸福を祈られているのです。すなわち、広宣流布

の祈願であります。

 われわれの丑寅勤行の心がけとしては、個人個人がかってにやるのではなく、家でやるときも、お山で御法主

猊下がご祈願なされている、そのお供をしてやらせていただくという心がけでやるようにしなさい。