御本尊のお文字について
【問】御本尊の南無妙法蓮華経のお文字は下にくるほど大きくなっています。また、お文字がはねているのは
なぜですか。
【答】 おそれ多いことではありますが、ご法主猊下にお聞きするところによれば、南無妙
法蓮華経のお文字が
末広がりになっていることは、仏法がひろまることを意味し、お文字が脇へ力強くはねていることは、広宣流布
がかならずかなうということを意味します。日蓮大聖人様が広宣流布のお心を写されたものと拝します。
【問】戒壇の大御本尊様のお文字と、われわれがいただいている御本尊様のお文字の形に、相違が見られます
が、また世間のふつうの字と、御本尊様のお文字とは、南無妙法蓮華経の法の字だけは同じで、あとは違うの
はどういうわけですか。
【答】 七百年前日蓮大聖人様には、当時六老僧といって、六人の高弟がおられましたが、その中で、ただ日興
上人おひとりに、いっさいのものをおゆずり渡しになっています。それが、堀米日淳六十五世猊下まで、血脈相
承といって、われわれのご法主猊下に、法水の容器は違うが、その内容は一滴ももらさずに伝えられてきている
のです。だからご法主猊下だけが、御本尊様をしたためることのできる仏様なのです。御本尊様を信心のない人
が拝めば、なんだ紙きれに字が書いてあるだけではないか、ということになります。だが御本尊様は、紙片でも
ないし字でもないのです。仏様だと信じて拝むのです。私たちは仏様の子であり、弟子であり、家来であります。
だから、困ったときに御本尊様によって守られないわけがない、諸天善神に、守られないわけがないでしょう。
仏の子ですから、どんなわがままな願いでも聞いて下さる。育てて下さる。しかしこわい、そして慕わしい、そ
ういうのが御本尊様です。決して、紙でも字でもないのです。御本尊様の字にはひげがあるとかなんとか考えな
い方がよいと思います。