大御本尊出現以前はなにを拝んだか
【問】奉安殿にまします御本尊出現以前の信者たちは、何を拝んでいたのですか。
【答】これはおもしろい質問です。日蓮大聖人の仏法は、三大秘法といって、題目、本尊、戒壇となります。
そして本尊は人法に開かれます。また題目は信と行に開かれ、行の題目に読誦があります。これは読と誦に開か
れ、読とは御本尊に向かって題目を唱えることで、誦とは心で唱える題目のことであり、功徳は同じであります。
日蓮大聖人ご在世当時の信者たちは、日蓮大聖人様にお目通りして唱題したのです。師弟相対というのがこれで
あります。これは読の題目であります。それ以外は誦の題目となります。そして日蓮大聖人様滅後は、御本尊を
拝して唱える題目は読であり、代々の御法主上人を拝んだのは、誦の題目であります。御本尊は人法一箇であり
ますが、御本尊を法本尊とし、大聖人以来の血脈付法、代々の猊下は人本尊と拝します。ですから、現在は法本
尊を中心にして人本尊を拝んでいます。