今から書写しようと思う人間革命の書かれている、戸田城聖全集(昭和40年12月10日発行)の『あとがき』です
あとがき
事実上の本門戒壇堂である、正本堂建立御供養が無事終了し、その大成功は内外を驚嘆の渦に巻きこんだので
あった。しかして、わが創価学会は愈々新時代を画するところの昭和四十一年黎明の年を迎えることになった。
この意義深い時に、戸田城聖全集第四巻が発刊されることは、学会員一同の無上の喜びとするところである。
恩師戸田先生は、日本国の滅亡の時にあたって、その再建の方途は、末法万年の衆生を救済せんと願つて、日
蓮大聖哲の仏法以外にないことを確信し、出獄せられたのである。
爾来十四年間、世間のあらゆる罵詈雑言(めりぞうごん)、嘲笑、怨嫉の中にあって、ただひたすら広宣流布の
ために、御書の講義に、座談会に、折伏に東奔西走され、ついに学会発展の基礎をつくられたのであった。
ひるがえって日本の仏教は、われわれの生活からまったく遊離し、古代の遺物と化してしまったのであるが、
大聖人の生命・哲学を、現代人にもっともわかり易く、より本源的に解明されたのが戸田先生であった。
ここに収録された質問会集は、その願望を見事にかなえたところの生活の指南書であり、人間生活の苦悩の中
に飛びこみ、ひとりひとりの悩みを自身の悩みとされて、真剣に指導する姿は、民衆救済の指導者、戸田先生の
面目躍如たるものがある。
その中にあるひとつひとつの質問は、幸福を求めるところの民衆の声であり、これに答える先生の指導は、後
世に珠玉の光りを放つことであろう。
また、ともに収録されている人間革命は、広宣流布の大願のもとに日夜闘争をつづける人々に、学会闘争の精
神的支柱を与え、この小説の中から、学会活動の背景、人間革命の真髄を読みとることができるのである。
時あたかも、池田先生による人間革命第一巻が刊行され、全国に連続ベストセラーという出版界始まって以来
の一大センセーションを巻き起こしていることも不思議な因縁を感ずるものである。
創価学会も、戸田先生の出現がなかったならば、今日の発展はなかったであろう。その創価学会も池田先生に
つがれなかつたならば、すでに崩壊の一路をたどっていたことは明々白々たるものである。
戸田先生と池田先生の関係こそ、仏法における厳粛な師弟不二の姿であり、私たちの心を感動をもってゆさぶ
るところの美しい実相なのである。
先生は「私は無冠の帝王だよ、ただこの世の中に師に対する弟子の道をただ一つ残しておくのである」と教え
る崇高な精神を根本として、本書を理解し、仏道修行に励んでいきたいものである。
創価学会副理事長 森 田 一 哉
※私見 現在の創価学会・公明党の姿を見れば、私には、残念ながら、池田大作先生の第六天の魔王に負けた姿を社会に晒しているとしか思えない。あまりにも……
私は、戸田城聖先生の著作(書き換えられていないもの)を信じ、生活している(いく)と思っている。