戸田城聖全集質問会編 226 結婚の相手が信心に反対

 

〔質問〕 信心して一年になります。最近、結婚の相手ができましたが、折伏すると御本尊様をもってくるなといいます。結婚してもいいでしょうか。

 

 御本尊様をおいて結婚した人で、最後まで幸福な人はいません。

私は、いまから二十八年ぐらい前に三人の女の人を折伏したことがあります。そのうち一人が、お嫁さんにいきたくてたまらない、そしてもらいてができたところが、御本尊様を置きっ放しで、飛んでいってしまったのです。あとの二人は、御本尊様とは離れないでおりました。

 お山にいま、シイタケができるようになっておりますが、このシイタケを作るように骨を折った方が、そのなかの一人ですけれども、二人残った人とは、一人は一億、一人はその前後と思うのですけれども、少なくともそれぐらいの財産ができているという評判です。

 その御本尊様をはなした女は、私のまえにふたたび現れました。一度折伏された者は「姿を見せにくるものだ」といつもいわれますが、ちょうど鶴見の地区員に再折伏され、そして今度はみすぼらしい姿をして、亭主がこの御本尊様をどうかするからと、お寺へ返そうといってきたのです。

 それから私が叱ったのです。「おまえは昔、お山の講習会へきたときに、娘のような歓喜にふるえていたではないか。しかるにその姿はなんだ。御本尊様なしにして、信心なしにして、ただの男のところへいきたいとはなんだ。そんな根性だからおまえの姿はみすぼらしいのです。断じてその御本尊様をはなしては相なりません」と、こういって叱ったのです。その後どこへいったかようすがわかりません。

 そういうものだから、いまのような質問は、この三人の女の人を手本として、あなたが考えてごらんになったらいいでしょう。