戸田城聖全集質問会編 215 御本尊を不敬した不良の息子

 

〔質問〕 兄たちが、不良の弟をなおそうと思って信心しました。ところが、弟が御本尊様をさいてしまいましたが、その弟が、またそのさいた御本尊様を裏うちして自分で拝んでおります。今後どのように指導したらよいでしょうか。

 

 それはめんどうだから、捨てておきなさい。捨てておけばしぜんになおります。人間の心などというものは、すぐなおせるものではないのです。なおせると思うのは大間違いです。

 たとえば、あなた方のなかに子供をもっている人がいると思うけれども、子供などというものは親のいうことをきくものではありません。どうですか。自分たちがきかないできたのですから。子供がきくわけがないのです。捨てておきなさい。そのうちになおります。そうでしょう、あなた方、むかしおとうさんやおかあさんのいうことを、まじめにきいて、親孝行をしてきましたか。親孝行などをしてきた人なんか、日本にはいません。

 それは。子供がいうことをきかない、ましてや、弟がいうことをきかないのは、あたりまえです。それをなおそうなどという根性が悪い。捨てておけば、しぜんに、なおるのです。あせらないでよろしい。御本尊様を拝んでいればなおります。御本尊様を拝ませることだけはさせなさい。それでなおります。