戸田城聖全集質問会編 181 預金先の金融会社がつぶれた

 

〔質問〕 約二年近く信心していますが、それまでなんの心配ごともありませんでした。ところが、以前、預けていたN金融が、昨年からなんだかあやしくなってきたので、そのほうへ出資している主人に、信心すれば心配ないといって、主人も信心をしました。ところがだめになってしまいました。それで、主人は功徳がないのではないかと、ぐずぐずいっています。これはどうしたものでしょうか。

 

 N金融へ金を預けるのが、そもそも間違っています。三分の金利をもらっているといいますが、いったい金融会社で三分の金利をだせるわけがありません。それをだすときは、取られると思っていなければなりません。三分とったら日歩十銭です。その三分で預かって、それを貸してもうけなければいけない。あとの三分は不渡り手形やその他にあてておけば、その会社はつぶれません。いま九分などという金 ― これは月一割です。そんな金を借りて成功するものがありますか。成功しないような金を貸すのだもの、貸したほうもつぶれれば、借りるほうもつぶれるに決まっています。そんなところへ金を出すのが、そもそもおかしいのです。

 一般の方も、そういうところへ金を出すべきものではありません。ことにN金融などという、つぶれるのがわかりきっているのですから。私はもう一年も前につぶれるといってある。ほんとうにかわいそうなことをしました。そういうのは、貸してから騒がないで、貸すときに相談すればいいのです。やってしまってから相談してもだめです。腹を切る前に、切ってもいいかと聞くなら、これは痛いからやめろといえるのです。それを切ってしまってから、どうしたらいいですか、などといってもどうにもならないでしょう。ここで、いくらかがんばって取れれば得のほうです。取れないかもしれません。

 今度、御本尊様拝んでからどうなるかというと、N金融から取れなくとも、十万円なら十万円ひっかかる力のある人だったら、二十万円になってかならずはいってきます。N金融から取れなくても、信心していればそれだけの金はかならずどこからかはいってきます。これは信仰の力です。N金融などというのは、あっさりと忘れてしまうのです。これは疫病にかかったと思って、それであきらめてしまって、働くのです。そして残すのです。そうすると今度はひっかからずに、きちんと金が残っていきます。このことをご主人に話してあげなさい。