戸田城聖全集質問会編 104 生命は縁に触れて生まれるものか

 

〔質問〕 死後の生命が、縁に触れて、また生まれてくる、と「折伏教典」にあるのですが、 この縁とはなんでしょうか。

 

 これはめんどうな問題です。縁ではなく因にあります。この因を発動させるのが縁になるのです。子供や親の活動が縁になります。かりにぼくが死んだとします。どうせ、また、この世に生まれてこなければならない。生まれてくる因をもっています。なにかのはずみに生まれてくるのを縁というのです。この縁も因によって決まります。自分の子供が題目を唱えてくれるので、その縁によって生まれる場合もあるし、また御本尊から、あまり早く帰りすぎた、また娑婆世界で(かせ)いでこい、といわれて生まれてくる場合もあります。さまざまの縁があって一概にはいえません。

 だからこの世に生きているあいだは、人を憎まず、真心をもって信心させ、その縁によって、また生まれてくるのがよかろうと思います。