戸田城聖全集質問会編 55 丑寅勤行について

 

 〔質問〕 丑寅勤行および丑と寅の時刻について教えてください。

 

 むかしは一日の時刻をば十二刻に分け、二時間を一刻に数えました。

 子の刻は午前零時からであり、二時から四時までが丑の刻であります。その夜中の三時ごろは、もっとも世の中が静かで、地球上は万物ねむり尽くす死の状態の時であり、通途にも、幽霊がでる時刻を丑満時というごとくであります。

 丑と寅の時刻について、当流行事抄に「陰の終り死の終り・陽の始め生の始め・陰陽生死の中間なり」と。御書には「御臨終のきざみ生死の中間に日蓮かならず・むかいにまいり候べし、三世の諸仏の成道はねうしのをわり・とらのきざみの成道なり」(御書全集一五五八㌻)と。

 このように、この時刻に、代々の御法主貌下が、一日も絶え間なく勤行なさって、世の中の幸福を祈られているのです。すなわち、広宣流布の祈願であります。

 われわれの丑寅勤行の心がけとしては、個人個人がかってにやるのではなく、家でやるときも、お山で御法主貌下がご祈願なされている、そのお供をさせていただくという心がけでやるようにしなさい。