戸田城聖全集質問会編 44 御本尊にすがるということは

 

 〔質問〕 御本尊様にすがるということはどういうことでしょうか。もう少しくわしく教えてください。

 

 題目というものは大事なものであります。数の多いほどけっこうなことであります。ただし、私が御本尊にすがりなさいということは、私も説明がたりませんでした。それをはっきり申しておきます。

 これは「主師親の三徳」と申しまして、仏は、主人と親と師匠の徳をもっているのであります。大御本尊様は、この三徳を兼備していらっしゃるのであります。

 そこで、すがるということは、親にすがるように題目を唱えては「この小児マヒの子供をなおしてください」「私はいま、貧乏で困っております」「お父様どうかお願いいたします」と、そしてまた、題目を唱えては「ご主人たすけてください」そして題目を唱えるたびに、題目を五へん唱え十ぺん唱えしてはたのむ。「お師匠様、私によい方法を教えてください。こんなに貧乏していては困ります」「うちのだんなは競輪ばかり行って困ります。なんとかいい方法を教えてください」と。主人と親と、お師匠様にすがってたのむように、御本尊様にたのむことをすがるというのです。

 この純真な心から信心をすれば、また折伏もできるのであります。長い時間やったほうがいいとか、二時間やったほうがいいとか、功徳があるとか、そんなのは形式であります。御本尊様へ、ほんとうの心でぶつかっていくのです。お父さんたのむ、ご主人様たのむ、お師匠たすけてくださいという、その熱意、その心情が、信心に現れてこそ、医者もなおせない病気がなおるのです。