戸田城聖全集質問会編 32 御本尊を返却した人の生活

 

 〔質問〕 御本尊様をお返しした人が、どのような不幸な状態になるのか、教えてください。

 

 これは、こわいことです。それは、私の友人に、牢の中へほうり込まれた連中が二十何人といるのです。これは戦争時代(昭和十八年)のことでありますけれども。そのとき。ほうり込まれた連中が、みんなおっかながって、御本尊を返したのです。それがいま、一人として、ろくなものがいません。生活ができないのです。なかには、その事件におそれて、そうして、牢にも入れられないのに御本尊をそまつにした人間もいます。そのころはりっぱな家にいたが、いま、四畳半にもいられないのです。だから、御本尊様をそまつにして、満足に生活ができたらお目にかかりたいものです。

 私は、名前をいうわけにはいかないけれども、いまときおり、顔をだす人間もあります。御本尊をほんとうに持っている者は、どうにかなります。御本尊様をそまつにした者は一人も満足な者はいません。むかしは創価学会の幹部です。それが、いま、食うや食わずの生活です。こわいものです。

 私は、いかなる難にあっても、御本尊様だけはお守りしきってきました。おかげさまで私だけはなんとかして、生かしていただいています。御本尊様をそまつにして、そして食える者があるわけがありません。見ていてごらんなさい。それは、一年や二年はわからないけれども、七年と区切ったら、きちんとでてきます。それはでてきます。お返しするなら、させたらいいではありませんか。本人の自由です。信仰は自由、強制してはいけませんし、返すのなら返させなさい。やめるのならやめさせなさい。そのかわりひどいめにあうのです。私が現にこの目で見ているのですから、それが、私が牢へいくまえの、みな幹部なのです。私が受けたあの大難で、おそれをなして逃げていきました。その逃げた連中が、いまどこで生活しているか知っていますが、ひどいものです。