めんりすとさんの基本メニュー (◎淡麗系、●芳醇系、♪マイ神ラーメン)
※写真は実際とはアレンジが異なるものもありますことを御理解下さい。
ちなみに私なら、む・ら・さ・き→し・ろ・ど・り→ラ・みしま→魚介100→ぽ・も・ど・ろ→み・そ・ら・あ→ゆ・ず・し・お・・・・って感じで全クリを目指して頂くことをお勧めしそうです。
|
◎む・ら・さ・き …基本のあっさり醤油ラーメン♪ \780
究極の醤油ラーメンです。
私にとってむ・ら・さ・き(あっさり醤油ラーメン)とし・ろ・ど・り(芳醇な塩ラーメン)は神のラーメンなんですね。
特にこの醤油ラーメンは、醤油を生かしきったスープが絶品。
醤油の淡い味わいを素直にすっと舌に溶け込ませつつ、煮干しなどを主体とする魚介のしっかり重厚な味わいで風味の重心を作り、そこに鶏や野菜の味わいを明るく快活に表現します。それがなるほど立体的で奥にも上方にも深みを感じる味わいを生み出します。その表現力豊かな味わいが故に、淡麗の枠を超えた厚みのあるリッチ感を覚えるのがこの作品の凄みでしょう。
醤油の個性はけして立ちすぎることはなく、しかしそれを味の起点とすることで、食べる側の舌のピントは常にスープを成す素材から外れません。スープの旨味を全身全霊で味わえるのです。
さらには淡麗系のラーメンでここまで麺の美味しさを豊満に感じさせる作品も他にはないでしょう。
醤油と魚介系のコクに胡麻の乾いた味わいが仲介を成せば、麺に含ませた全粒粉の枯れた旨味がグイっと押し出され、さらには鶏野菜の旨味が麺の内包する甘旨い穀物感と調和しつつも贅沢に着飾ります。
スープだけでなく、この麺、美味すぎ!!
基本の醤油ラーメンで、これだけ美味しい作品はちょっと見当りません。まるで醤油ラーメンの理想像な味わいがこの作品。
さらに進化してしまった2012年バージョンを是非是非お試しあれ。
|
◎し・お・ら・あ …基本のあっさり塩ラーメン \780
む・ら・さ・きが淡麗系の醤油ラーメンなら、こちらは淡麗系の塩ラーメン。
あ・ん・ば・いやラ・みしまのシンプルバージョンとなります。
魚介の味わいの重厚さが伝わる素晴らしいスープであることが2012年アレンジの真骨頂。2011年までは、「淡麗系はやはり醤油がピカ一!」と言っていた私も、いくらか煮干しの風味を強め、スープの旨味に締りを加えた新アレンジの美味しさの前にはただただひれ伏すのみ。
特定の素材を突きあげず、きっちりバランスを取った塩ラーメンでここまで美味しいものが生まれたことに本気で感動しました。
その締りあるスープの味わいは、スープと麺のマリアージュにも大貢献!
全粒粉の重厚な味わいに煮干し系の渇きとエッジの効いた旨味がが完全に共鳴します。
この登場により、私の考える基本の塩ラーメンの最高傑作の歴史は塗り替えられました。
どうせならラ・みしま、どうせならあ・ん・ば・いといったリッチなトッピングの塩ラーメンを味わいたいという気持ちにもなりますが、このシンプルさ故の美味しさも是非とも試したいですね。
|
●し・ろ・ど・り …基本の濃厚塩ラーメン♪ \830
スープの口当たりには、トッピングの叉焼から溢れる肉の味わいが濁らないままスープの風味に軽快なアタックとコクを感じさせます。
そしてその味わいを起点にすることで、その後に覚える鶏と豚のまるでバターそのものと思える程の美しいくとろける油脂が、食べるものを一気に快楽の縁に落とします。
このスープのキメの細かさ極まった弾力ある旨味密度の高さが心をえぐるように美味い!!。
このスープの動物系の質感は、脂によってとろっとしたものではなく、キメの細かさを密に密にしていったが故の濃密さ、そして滑らかさをみせるもの。
そこから生まれるのは無意味に強い味ではなく、ただただ肉肉と濃密な味わいであることに胸が躍ります。
調味料によって風味を拡散させるのではなく、内側に旨味をぐいぐい詰め込んでいったかのようなその味わいは、まさにバターにも例えられる滑らかさ、重心の座り具合、そして旨味濃度の強さ・・・。
これまで頂いた全てのラーメンにおいて、類似したスープがまるで浮かびません。
ジャンクが許されるラーメンの仕込みでは妥協されがちな部分の1から100までを、絶対に妥協してはいけないジャンルの料理と同じように仕上げてこそ成立する、完璧に整いきった芳醇系スープです。
やり切ればここまで高い次元に到達できるということを、きっちり示してくれています。
麺は全粒粉の効いた野性味と旨味に長けた細麺です。
肉厚で豊満な穀物のウエットな旨味と、全粒粉の乾いた、エッジの明瞭な旨味のコントラストが良。
この全粒粉の個性が、スープの滑らかさにぐいっと切り込み、綺麗なだけに終わらない迫る旨味を演出できるラーメンに仕上げるのです。
これは本気で凄いラーメンです。私がラーメンの虜になったのはこの作品があったからこそ。
私の食道楽人生の道筋が大きく変えられてしまった一杯がこれです。 |
●く・ろ・ど・り …基本の濃厚醤油ラーメン \830
し・ろ・ど・りが白湯系の塩ラーメンなら、こちらは白湯系の醤油ラーメンです。
醤油特有のいくらか暗く重厚な風味が持ち味で、し・ろ・ど・りの統一感よりもむしろ、醤油ダレがスープの内包する素材の旨味に一つ一つ異なる彩りを添えていく印象が特徴的です。
私にとってはし・ろ・ど・りという絶対的名作の陰にやや隠れがちなメニューでもあるのですが、しかし醤油の個性によっていくらか舌触りに引っかかりを作ることで旨味をごろっと舌に転がす感じはし・ろ・ど・りにはない魅力であり、この男性的な個性に惚れているヘビーユーザーも多いようです。
し・ろ・ど・りの喜びを覚えたあなた、是非とも次はこちらも白湯ラーメンもご賞味あれ!!
|
◎ゆ・ず・し・お …柚子と生姜の塩ラーメン \850
柚子のラーメン数あれど、柚子の香気でスープを彩っただけに終わらない、プロフェッショナルな味の組み立てを楽しめる大人の塩ラーメンがこちらです。
多くの柚子のラーメンが柚子が持つ柑橘系酸味の高揚感で上品系に仕上げようとするのに対し、めんりすとさんは柚子の旨味を高域でなく中域で味あわせる辺りに独自のセンスと、安易に終わらせたくないという味への拘りを感じます。
以外にも沢山の柚子を使用しながらも、スープの旨味は殺されません。、
スープが持つ出汁の個性と柚子を同軸で競い合わせ、逆にスープが含む出汁の個性に肉を添えるのです。
そしてハイライトは柚子とともに加えられている生姜の辛味!!
生姜の辛味でスープに固めの骨格を作り、引き締まった味わいとすることで、柚子の旨味を浮かび上がらせすぎず、スープのコクに筋が通ります。
女性的で軽やかな柚子ラーメンというよりは、柚子と生姜の生み出す大人の雅やかさをもつ塩ラーメンがこの作品。
軽い気持ちで注文すると、火傷しますよ(笑) |
◎あ・ん・ば・い …梅と大葉の塩ラーメン \800
めんりすとさんの塩ラーメンに梅がトッピングされた作品です。しかし梅だけで終わらないのがやはりめんりすとさんですね。梅の酸味を十分にスープに香らせつつも、大葉のアレンジにより梅の酸味を独立させすぎず、むしろ大葉の憂いある渋みに絡ませることで締まりあるコクを生み出させます。だからこそスープのもっている素材の良さが散漫にならないのです。
ゆ・ず・し・おが柚子の酸味を生姜の辛味で整えてコクを出しているのにも近いアレンジであり、これぞめんりすとさんの美食方程式なのだと唸らされます。
どんなに個性的なアイテムを飾ろうとも、常にベースとなるスープの整いに敬意と主張があるのがめんりすと流、激ウマの塩ラーメンの別アレンジですからこれは見逃せませんよ!! |
◎み・そ・ら・あ …オイルなしの素朴な味噌ラーメン \850
味噌の素朴な味わいを舌にすっと落としこむ、素直にして新しい淡麗系の味噌ラーメンです。
これまでの味噌ラーメンにあったピリ辛プラス甘味でスナッキーに味あわせるスープではなく、しっとりとして味噌の旨味をじわりを舌に転がす作品です。
軽く感じられるトマトの隠し味もキモ。野菜らしいフレッシュな酸味が味噌の素朴な味わいを暗く重くすることなく、鮮やかで健康的かつ快活な性格へと誘います。
実はこのラーメン、オイルなしというエクストリームなレシピでもあるのですが、それによりスープの旨味をよりソリッドに味あわせているからこそ心に染みる味わいが生まれています。しかも味の薄さを感じさせずに旨味を厚く感じさせつつ、後味では身軽さをも表現。トマトの香りが清涼感を持ってコクのある味噌スープながらもクリアで清涼な印象を与えます。
特筆すべきはスープだけでなく、この作品に用いられた特注麺も! この麺の旨味は素晴らしすぎますよ。
何と言っても麺の肉弾的な穀物感が凄い。これはラーメン好きならば絶対に経験すべき麺でありましょう。
淡麗系でここまで美味い、しかも整った味噌ラーメンは初めてです! |
●と・り・ぶ・し …濃厚鶏豚魚介とマー油のラーメン \900
めんりすとさんの鶏と豚の白湯スープ系の最重量アレンジがこちら。
魚介醤油テイストにしてトッピングにはマー油が飾られます。
芳醇系の醤油の味わいに魚介が加わったことで、ザラッとした旨味が加わり、味わいの幅も広がっています。
し・ろ・ど・りなどが見せる滑らかさが導く油脂感の心地よさよりも、より旨味をガツッと力強く感じさせる作風です。
特筆したいのはマー油の美味しさ。
魚介系の個性をすっと含んで感じさせられる独特のマー油の味わいは、そのスープの個性との一体感から、スープとの境界を強く出さないように思われつつも、やはりその重厚な味わいからスープや麺の旨味に明瞭なインパクトを残します。
これだけマー油らしい味わいをはっきりと持ちながら、癖や排他的な要素を感じさせることなく、スープの味わいを素直に引き出すマー油は他ではちょっと見当たりません。何か独自のアレンジを加えて仕込みをされているのだと思います。
この力強さはめんりすとさんの作品ではやや異色なキャラクターではありますが、細かいところまで味のバランスを整えてくるあたりはやはりめんりすとクオリティー、濃厚系ながらも緻密な作りを随所に覚えることができる必食の作品です! |
◎ラ・みしま …三島の贅沢食材で作った塩ラーメン♪ \900
塩ラーメンの別アレンジがこちら。
ベースとなる塩ラーメンのスープの美味しさは言うまでもなく、そこにあえて炙らずにトッピングした三島産の豚を使用したチャーシューがその旨味を柔らかにスープに香らせます。
トッピングのトマトのアレンジは絶品!
スープの透明感にトマトの瑞々しさがさらっと溶け込み、双方の良質な素材感が浮き上がります。
トマトの甘みがべたつかず、酸味が尖らず、それでいてトマトの瑞々しさがスープの動物、魚介、野菜の貫禄ある味わいに華やかな彩りを加えるのです。
さすがは森永卓朗さんのテレビ番組で満点以上の評価を得た名作ですね。
これぞめんりすとクオリティーです!! |
◎ぽ・も・ど・ろ …完熟トマトのラーメン \900
めんりすとさんが得意とするトマトを使用したラーメンの中でも、最もトマト感が強いのがこの作品ですね。
まずはトマトの味わいが実に深く、それでいて全粒粉の表現する穀物感にそれが馴染んでいるところが、味の調律師ならではの巧さ。トマトを味の厚みを出すための手段として安易に使用したものではありません。むしろトマトの持つ甘みや酸味、苦味、僅かな辛味めいた酸味までもをスープの中で感じさせ、その複雑で彩り豊かな風味のパーツにベースのスープが一つ統一された香りを加えていくことで味をまとめ、厚みある味わいに仕上げているという印象。
ポイントはイタリアンに傾倒しすぎず、どこか和風めいた味わいが軸となるようにスープをアレンジしているところで、なるほどトマトを立てたそのスープの味わいにも、トッピングの大葉の個性が激しく調和します。
スープの旨味に貫禄と深み、そして器の広さを感じさせてくれるのも秀!
チーズを軽く舌に落としてからスープを頂けば、きっと滑らかな口当たりから広がるトマトの幅広い演技力にきっちり酔わされるはず、トマトラーメンの第一人者の実力を、とくと味わって下さい! |
◎魚介100 …魚介出汁のみを贅沢に使用したオイルなしのラーメン♪ \900
めんりすとさんの代表作と言っても良いでしょう。
オイルをゼロとしながら、スープのもつ贅沢な出汁感を繊細に深いところまで味わえるようにすることで物足りなさを覚えないどころか、例えようもないリッチな味わいを演出することに成功した究極の魚介系ラーメンです。
スープには含まれる出汁は魚介のみ。
そんな挑戦的なアプローチも、その味わいがもつ乱れぬ統一感と、透明感が故に表現できる緻密にして正確な風味の構築美を味わえば、納得せざるを得ない、これぞ最終形と言える程の完成度。
美食とは完璧でなくてはならないとお考えの方にとっては、これほど極みに立ったラーメンは他にありません。
魚介出汁を楽しめるラーメンに対する理解を一気に深められる、知的で技巧美に富んだ美食中の美食!
仮に日本中のラーメンを集めたとしても埋もれない個性、埋もれない一級の美味さがここに存在します。
ここまで凄いラーメンに出会えることなんて本当に本当に本当になかなかあるもんじゃないから、食べられるうちに食べといた方が絶対にいいっ!!
私が超ド級に嵌り込んだ名作中の名作ラーメンが魚介100です!!
|