接ぎ木ハサミは買ってはいけない
接ぎ木したことがない素人の私が言うのもなんですが
アマゾン ヤフー 楽天で 多量に売られているこれ。
中華製の接ぎ木はさみ。
接ぎ木に興味がある人は全員飛びついて買っちゃうんじゃないかな。
私(素人)も飛びついてカートに入れました。
しかし よ~く調べた末に、買わないことにしました。
この接木ハサミのページの下のほうにあるコメントを全部見ましたところ、「うまく行きそう」、「簡単にできた」 「芽が出るか楽しみ」・・のようなコメントは100件くらいでてきましたが「順調に生育しました」「もう手放せません」というようなコメントが全然出てこないのです。
さらに数時間かけて調べまくり 以下3名様の貴重なブログを発見。
1 村長さんのブログ
成功したのはイチジクのみ あとの木はすべて失敗。
イチジクが成功したのは樹液が多いからではないかと推測します。
購入した時の記事
半年後失敗の記事
2 午後4時さんのブログ
ポポー イチジク カキ みかん リンゴ すべて失敗
もう2度と使うことはないでしょう。
昔ながらのナイフを使った接ぎ木は成功しました。
購入時の記事
失敗時の記事
3 こうちゃんさんのブログ
この接木ばさみはお勧めしません。
芽は出ましたが、うまく付いていないみたいでその後の成長がよくありません。
ナイフをつかった 切り継ぎ などはうまくいきます。
(私がすこし補足)芽は出るが、接合部がわずかなので 樹液がうまく流れず
枝に養分がいかないので枝が全く伸びない。
ナイフを使う接ぎ木は接合部の面積が多いので樹液が回り、枝の発育が通常通り。
これらお三方の貴重なブログのおかげで私はこの接ぎ木ハサミを買わないことを決意し、カート上で削除したのであった。1500円損せずにすんだのであった。
私が思う科学的な理由
図工でよく使うバルサという柔わくて軽い木を加工するとき,
垂直方向であれば カッターナイフを軽く当てただけで、スッーっと 切れて行くが
直角方向はカッターナイフでは絶対に切れない。
両手で強い力で ごしごしすると 切れないことはないが
断面は圧縮されてしまい、ささくれたりして 切り口の面は ボコボコになる。
垂直方向切り口は滑らかだが↓
直角方向切り口は ボコボコ↓
この接ぎ木ハサミの切り角度はまさにこの直角方向(ざらざらした方向)
なのである。
人間的に見ると この接ぎ木バサミの切り痕を見て
「人間技ではできない」「こりゃ上手く行きそうだ」 と錯覚してしまうが ↓
横圧縮で切断されているから、ミクロの世界で見ると ボコボコしていて うまく くっつかないと予想するのである。たとえくっついて芽が出たとしても
くっついている面積がわずかなので 樹液の流れが良くなくその後の
枝の成長が良くない。しかもこういう生育の悪い枝は翌年芽ががでないのだ!
このトリックにほとんどの人がだまされているのではなかろうか。
そして失敗しても「この接木バサミが原因で失敗した」と そこまで断定できるほど研究する人がいないから コメントにも書かない。だから低評価が付かない。
私も上の3名様の記事が発見できなければ 買ってしまい 失敗したーおかしいなー。と無駄な時間をつぶしていたことだろう。
ただしナイフの接ぎ木もうまくやらないと この方のブログの人のように
1 接ぎ木成功しました。枝が25cmくらいのびてきました。
2 しかしその後 枝が伸びません。太りません。
3 接ぎ木成功したと思ったのに 翌年、枝から芽が出ません。
つまり 失敗したのがわかるのが1年後であったという怖い事例もある。