『デミーンの自殺者たちー独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇ー』 | 胡晴の記憶の本棚

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読んだ本やその日あったあれこれ

2023年5月に出版された、エマニュエル・ドロアの

『デミーンの自殺者たちー独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇ー』

を読み終わりました。

 

ソ連軍の侵攻により警察まで避難し、

守ってくれる人もいないままデミーンに残った人々(デミーン市民だけではなく、

避難民などが多く逃げ込んでいたようです)が、

ソ連兵士たちの横暴にさらされ、

大量に自殺者を出した事件を書いた本です。

 

戦時中のドイツの話ですが、フランスの人々に向けて書かれたもののよう。

戦時下の暴力について書かれた本ですが、

論文調の内容のためか、表現はおとなしめ。

戦後東ドイツに組みこまれたせいで、

残された資料が乏しかったなどの関係があるのかもしれません。