前回は、あたたかな人の想いのこもったものには、特別な加護が宿る話をしました。
人の作るものにこめられるのは、想いだけではありません。

たとえば、呪術的な手間をかけた紙とインクで、五芒星を描く。
それだけでも、立派な護符が作れます。
五芒星には、その人の性質、個性を守る。宇宙的なエネルギーの調和。否定的なエネルギーを避ける。などの力があります。
書く人の全体的な人格、思想、霊的な力の有無も関係しますが、基本的にはその紙を持っているだけで、守護の護符となります。

その守護の力を、感じるか、感じないか、は、人それぞれですが、感じるタイプの人には、もっと複雑な寓意画からも直感を得る可能性があります。

五芒星に守護の力が宿るように、寓意画にはもっと特殊で複雑な意味合いのエネルギーが宿ります。

例えば、タロットカード。
数字にも、寓意画にも、天の叡智が込められていて、一枚のカードに、様々な意味合いがあります。



タロットカードくらい特別な寓意画のカードには、それぞれのカードに精霊がいます。

もし古い過去生から何度もタロットに馴染みがある魂をお持ちの方がいたら、カードがなくても、精霊が今の状況にあったカードを夢で教えてくれたり、ふと、脳裏にカードが視えたりすることもあるかもしれません。

カードの精霊に見える世界は、すべてはエネルギーであり、そのエネルギーの現状や方向性をよむのに、羅針盤のようにふるまうことが可能なのです。

精霊が宿り得るのは、タロットだけではもちろんなくて、もともと呪術的な側面の強いカードには、使い手のエネルギーがこもり、同調能力をもちはじめます。
カードたちは、自らが示しえる意味を知っているので、使い手が何を知りたいのかに合わせて、手に吸い付くように出てきたり、こぼれて出たり、自己主張してくれます。
そしてカードは、使い手との同調能力を通じて、何を伝えたいのかを、よりわかりやすく伝えます。

占うとき、カードと使い手は一体となって、ひとつの作業をしているのです。

置かれたカード同士のつながりや、それから導き出される立体的な意味合いが、すらすらと理解できるカードの使い手、占い師は、自然と、カードの精霊たちと一緒にお仕事をしています。

慣れてくれば、誰もがそんな風になるんじゃないかと、私は思っています。
なぜなら、寓意画には、それほど強い呪術的な力が込められているからです。
望めば垣間見ることのできる、深淵な愛と神秘の世界。



この世界の不思議は、知りたいと願うなら、常に何気ない日常と背中合わせであることを示してくれます。
ご興味があれば、カードの精霊と仲良くなって、寓意と直感の世界で遊んでみてください。