精霊たちは、とても強いプライドを持っています。
自分が自分として、ここにいるだけで、この世界の役に立っているという感覚に根差したプライドです。

一方で、他のあらゆるすべても、自分と同じくらいこの世界の役に立つ存在であることを、自身のプライドの高さ以上に理解しています。

自分ひとりだけで存在できるものなんて、自然界にはありません。
目に見えない小さな微生物の一匹さえも、無駄な存在ではけしてないことを、精霊たちは、魂の芯からわかっているのです。

だから彼らは、愛することにためらいがなく、愛されることに喜びを感じられます。
自他共に、心の底から、尊いということがわかっていたら、お互いに、純粋な気持ちで愛し合えます。


精霊たちは、存在には上も下もなく、ただ、その存在に与えられた大きさに見合った、役割があるということを話してくれます。
役割はたとえどのようなものでも、どのように見えても、等しく尊いのだとも。

このお話は、人間の持つ感覚とは、ずいぶん違うなあと思います。

でもこの、自他の役割の平等観、あらゆる存在の真の尊さに気が付くと、人は、より精霊に近い能力を持ちえます。

精霊たちは、その観点に達している人を、あるいは近い人を、マスター、あるいは師として慕います。
その人が、精霊を感じる力があってもなくても、精霊たちにとっては、天界に近い場所からみた世界観を共有する、大事な存在なのです。

 



もし、自然の少ない都会にいるのに、なぜかたくさんの精霊に囲まれている人がいたら、きっと彼らに愛されているマスターです。
けして人を裁くことのない、物事を決めつけてかからない、穏やかで優しく、親切な人、という印象でしょうか。
人間から見て魅力的かどうかというと、人柄的にはそうでも、きっと社会一般の物の見方や、常識的な生き方や、地位や富に興味がないので、変わって見える場合も、あるかもしれません。


今日はちょっと変わったお話をしました。
お読みくださり、ありがとうごいました。