今回の旅を振り返ると、改めてよく走ったなと思います。

目的地は九州。

でも、ただ九州まで車で往復したわけではありません。

今回の旅には、ずっと「城」がありました。

最初に訪れたのは彦根城。

現存天守を見ながら、ここから西へ向かう旅が始まりました。

そして岡山城へ。

黒い外観の岡山城と後楽園を歩き、次は福山城。

福山城では、城そのものから幕末の老中・阿部正弘へ興味が広がり、チャッピーと歴史の話をしたことも覚えています。

そこから、さらに西へ。

関門海峡を越えて、いよいよ九州です。

小倉城を見て、博多では福岡城跡を歩きました。

立派な天守が残っている城もあれば、建物がほとんど残っていない城跡もある。

それでも実際に歩いてみると、それぞれに面白さがあります。

そして唐津城。

海を望む城は、山の上にある城とはまた違った魅力がありました。

城から海と現在の唐津の町を眺めた景色は、今でも印象に残っています。

さらに名護屋城跡。

ここは今回、特に「現地へ来てみないと分からない」と感じた場所の一つでした。

今は静かな城跡ですが、豊臣秀吉の時代には、全国から多くの大名がこの地に集まり、周辺には陣屋が並んでいた。

そのスケールを想像しながら歩くと、何もないように見える場所にも歴史が立ち上がってくるようでした。

そして島原城。

城だけでなく、武家屋敷など周辺の町も歩きました。

このあたりからでしょうか。

「城を見る旅」だったはずなのに、城の周りにある町や、そこで暮らしている人たちにも目が向くようになってきました。

帰り道には岩国へ寄り、錦帯橋を渡って岩国城へ。

広島でも、広島城を外から眺めました。

こうして思い返すと、一つ一つの城が旅の目印になっていたような気がします。

彦根から岡山へ。

岡山から福山へ。

そして海峡を越えて九州へ。

城を一つ訪ねるたびに、また次の城へ向かって車を走らせる。

点だった城が、自分で走ることで一本の線につながっていきました。

これは飛行機で目的地へ飛ぶ旅とは、少し違う感覚でした。

「ここから先は九州だ」

「ずいぶん西まで来たな」

そんなことを感じながら、自分の車で少しずつ進んでいく。

だから今回の旅では、移動そのものも旅だったのだと思います。

そもそも、なぜこんな旅をしようと思ったのか。

理由は単純でした。

「自分の車で九州まで行けるかな」

そして、

「行けるうちに、一度やってみよう」

と思ったからです。

若い頃なら「またいつか」と思えたことも、この年齢になると少し考え方が変わります。

今できることが、10年後にも同じようにできるとは限りません。

だからといって、無理をする必要もない。

今回の旅で感じたのは、

「まだ、できる」

ということと、

「でも、無理はしない」

ということでした。

次の城巡りは、車ではないかもしれません。

新幹線で北陸へ行くのもいい。

飛行機で遠くへ行って、一つの町にゆっくり滞在するのもいい。

城を一つ見て、その城下町を一日ぶらぶらする旅も面白そうです。

大切なのは、何で行くかではなく、

「行ってみたい」

と思える場所があることなのかもしれません。

今回、たくさんの城を自分の車でつないでみて、改めてそう思いました。

城を見れば、また別の城を見たくなる。

町を歩けば、また知らない町を歩きたくなる。

どうやら私の「放課後」は、まだまだ行きたいところがありそうです。