*サウスダコタ~パインリッヂ居留区オグララ・スーの聖地で過ごした魂の旅日記 PART 2は2008年に別のブログに掲載していたものをアメーバ移行に伴い、再編集しておとどけしています。
ビーズの師匠宅訪問~Yellow Thunder~
居留区に到着して翌日、それまで心配された雨がさっとなくなり、まぶしい朝日が平原を照らしていた。5時半頃目が覚めて窓が明るくなっているのを確認し、再び寝てみたが、やはり居留区の朝は特別な感じがしてもはや眠れなかった。

一人外に出て散歩。野ウサギが目の前を、野鳥が頭上を声高らかに通過していく。東に向かってひたすら歩いて5分ほど。本当に何もない平原に日は昇っていた。ほどなくして宿泊地の新しい飼い犬・・・まだ子犬のハッピーが私に気付いて走ってくる。とにかく人なつっこい犬だ。


人懐っこいハッピー

二年前にここで飼っていた犬は牛を追いかけていった結果、逆に牛(放牧されている肉牛)にアタックされて手負いになり、しばらくして姿を消してしまったそうだ。こ
の辺は野犬も多いし夜になればコヨーテや鹿もうろうろする。手負いのまま点に召されたと想像できる。

ハッピーはまだ子犬なのでさほど行動範囲は広くない・・・とはいえここでの行動範囲と東京での行動範囲は雲泥の差があるわけで、当然リードをつけての散歩などここでは不必要。放し飼いが普通。
平原を自由に走り回れて、東京で飼われている犬などに比べれば幸せなのかもしれない。

切り株に座って平原と空をただただじっと見つめていると、ハッピーは時折私の様子を見に戻ってきつつ、虫を追いかけたりウサギを追いかけたり。そしてまた戻ってくる。湿った鼻を押し付けて「遊んでくれぇ~」。

オオカミの鳴き声を真似てみると、ハッピーは少し後ずさる。でもじーっと目を見て、またすぐにじゃれてくる。
最終的にハッピーは私にお腹を見せるまで慣れてしまった。次来るときまで元気でいてくれると嬉しいのだが。

居留区の朝・・・暖かい朝日に包まれながら、緑豊かな平原と青い空、白い雲。鳥達の声と平原を吹き抜ける風に靡く草のさわさわという音。清々しい香りに包まれて至福の時間を過ごす。ただじっと景色を見つめてぼ~っとしているだけでもあっという間に時間が経っていく。メディシンポーチからセージを取り出して火をつけ、太陽に掲げた。
「私はまたしてもここに来れました。感謝します。大自然の全てに」

気が付けばもう朝食の時間。フルーツの盛り合わせとオレンジジュースから始まるこの朝ご飯が大好きだ。居留区一日目の朝食メインは西部の名物料理?エッグ・ベネディクト。 よく焼けたマフィンの上にハムかベーコン(ベーコンが入ると「ブラックストーン」と言う名前になるらしい)を乗せ、ドーム状に焼いた目玉焼きをさらに乗せ、マヨネーズベースの特性ソースをかけてパセリをふって出来上がり。これが実においしい。・・・とはいえ朝から高カロリー。

朝食後ビーズワークの師匠であるデニス・イエロー・サンダーのお宅へ向かうと、彼は予定どおり私を待っていてくれて、暖かく迎え入れてくれた。前夜遅くまでパウワウの衣装作りをしていたにもかかわらず、早く起きて待っててくれたのだ。実にありがたい。

彼は時々フランスにアートの授業をしに行く。6月下旬、パリで初のパウワウを行うことになり、作っている衣装はそのためのものだった。このパリでのパウワウはラコタ族だけでなく、ほかの部族のアート仲間にも声をかけていて、恐らく21世紀初のヨーロッパでのパウワウとなるだろう。

デニスはビーズワークでレタリング(文字)を入れられる。以前、自由の女神と靡いている星条旗、United States of Americaという文字の入ったペヨーテステッチの作品を見せてもらったが、まさに神業。星条旗はできてもそれがはためいている様子までできる人はそういない。彼の師匠は現在ビーズワークを引退しているため、居留区というよりはサウスダコタで随一の技術と言っていい。もちろん下書きなどはいっさいなし。すべての青写真は彼の頭の中にある。それをたよりに全てのビーズワークが行われていくのだ。
彼のお母さんもキルトワークのアーティストで、家のあちこちには彼女の作ったキルトや刺繍が飾られていて、さらにたくさんの表彰状などがある。

アトリエに招待され、衣装に取り付ける馬の鬣などをはじめ、いろいろな作品を見せてもらっている最中、彼が持ってきたのは本物のイーグルの羽の作品。パウワウダンスで持つステッキの飾りにするのだそうだ。それと同時に持ってきたのがイーグルの足と頭。

事故や寿命などで死んだイーグルはアメリカのある場所で一括して管理されている。そこから全国の居留区からの予約にあわせて送られていく。イーグルは全てのインディアンにとって最も天に近い神聖な動物。アメリカでイーグルを取り扱って良いのはインディアンだけである。(ワシントン条約に基づき、輸出入禁止)
そんな崇高なるイーグルの足と頭をデニスは大事そうに箱から取り出して見せてくれた。

「触っていいよ」
「ええ!?いいんですか!?」
男性の拳ほどあるイーグルの頭と10cm以上もある大きな足を渡され、緊張したのは言うまでもない。
頭を撫でると、少し成長した猫の頭をなでているような感じがしてしまう。それだけ大きいということだ。そのフワフワとした感じがなんとも言えないが、何しろ到着してさほど日が経っていないため、少々生臭かった。しかし見事である。さすがにちょん切れた部分までは見る気にはならなかったが、その大きさからしても死んでなお風格が感じられると言うものだ。この貴重な体験に思わず心躍ってしまった。

彼は以前、居留区のジュニアスクールで美術の先生をしていた。ところが政府が美術の授業を必修科目から外してしまったため、今はカルチャースクールの講師をしつつ、フランスでも講師をしている。
「子供こそアートは大切なのに、政府はアートなんてものは大人になってからやればいいと思ってる。残念だ」
と嘆く。

日本もそうだ。義務教育の期間ほど創造性と情緒を育む期間。感性を生かし、上手い下手など関係なく自由に自分を表現するのに重要な時期だ。自分の生身の手で、クレヨンや粘度、画材を使って自由に何かを創造することの大切さがなぜ分からないのだろう?こういった事に親しむことで、美しい情緒が育まれ、優しく彩り豊かな感性が磨かれる。それをせずに「上手い/下手」で判断したり、点数が良い悪いで決めつける世の中になって、感情のカオスが引き起こした自己憐憫や自己卑下、自信喪失。そこから生まれた様々な悲惨な事件をなぜ顧みないのだろう?
実に嘆かわしいことである。

その後、彼は私が過去に作ったビーズ編みのブレスレットやメディシンポーチに施しているビーズワークを見た。当然彼の足下にも及ばないものだが、この2年近く彼と連絡を取りながらとはいえほとんど独学でここまでできたということを褒めてくれた。

そして、レイジーステッチは革にビーズを縫い付けるから大変だという話から、早く仕上げるための裏技も教えてくれた。もっともきちんと作りたいなら伝統に従うことだが、時間が無い時にはうってつけの方法がある。もっともこれは彼のオリジナルの方法のため、許可なく口外できないため伏せておくが、結局は発想の転換と身の回りのものを駆使するという事。

アーティストはやはり視点が自由。 ビーズワークとはいっさい関係ない日用品が思いもよらない道具に変化する。ビーズの手法には色んな種類があるが、そのどれもがアーティストによってオリジナルの手法になっている。個性豊かな編み方、刺し方というのがあるのだ。主婦が特許品を作るのもこういった発想からだ。

私は子供の頃、『学研』の「科学」と「学習」を楽しみにしていた。付録でいろんなものを作ったりして勉強するのだが、またそれを改造しようと試みて、身の回りの何かを取り付けたりして工夫するのが好きだった。もっとも所詮は子供の発想なので、当初の想像通りの物ができるわけがなく・・・。(たとえば、小さいモーター付きのプロペラ。大きいプロペラで扇風機にしようとして、段ボールで大きいプロペラを作った。この小さいモーターに取り付けてみたが、回らなかった)

だが、子供の小さな発想でもそれが後に大きな発明につながることもあるわけで、親にバカにされてもくじけずにやっていればきっと今頃発明家になってお金持ちになっていたかもなんて事を思うのである。

まぁ、そんな話はともかく。

その後キッチンでコーヒーを飲みながら世間話をしていたところ、クリスタルの話になった。そこで彼は私の予定を聞いてきた。
翌日はホワイト・サンダーと会う予定があり、その次の日ならば予定は無いと話した。すると、
「じゃぁ、明後日シドニーのところに連れていくよ。彼は大きなクリスタルをいくつか持ってて、そのパワーは物凄いんだ。俺もエネルギーのチャージや浄化のために時々触らせてもらうんだけど、そりゃぁ気持ちがいい!」
と両手を広げてとても気持ち良さげに話してくれた。

*ネブラスカへ~予定外の遠出~につづく

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