現在のカメラはどうかわかりませんが、カメラには銀が使われているいことがあります。
なぜ、銀が使われるかと言うと、装飾の目的の場合もあるかもしれませんが、カメラで使われる場合は、銀の反射率の良さによるものもあると思います。
銀は金属の中で、可視光の反射率が最も高いです。
反射率の銀とアルミニウムとの反射率の比較
のように、目で見えない紫外線域以外は、Alに比べて数%高くなっています。
プリズムやミラーに使われていると思いますが、銀というのは、空気中の硫黄と反応して黒ずんでしまう事があります。
以下の反応です。
2Ag + S → Ag2S
Ag2Sは硫化銀ですが、これが黒ずんだ色をしています。
では、この空気中の硫黄は、どこからやってくるかと言うと、一番身近なものはゴム製品です。
天然ゴム、合成ゴムにかかわらず、ほとんどのゴム製品には、伸縮性を良くするために硫黄が添加してあり、この硫黄化合物と空気中の水分が反応し、硫化ガスとなり、空気中に拡散されます。
空気中に拡散されるまでも無く、ゴムと銀が接触していると直ぐに黒ずんでくると思います。
銀の装飾品がそんなことになってしまった方もいらっしゃるのではないかと思います。
と言う事で、カメラ製品とゴム製品はあまり一緒のところに保管しておかないほうが良いです。
ですので、当店では梱包や保管時の仮止めなどは、通常の輪ゴムは使用せず、硫黄の含まれない「モビロンバンド」というのを使ってます。
※実際に最近にのカメラに銀が使われているかは、良くわかりませんが、オールドカメラも扱う当店では念のために採用してます。
これです↓
ちょっとした事ですが、こだわってみました(笑)
カメラに限らず、銀製品の保管時にぜひ使用してみてください。