光の道を旅する人へ

 
 
NO BOOKS, NO LIFE.
konoです。
 
休日に珈琲飲みながら、ソファで本を
読みふける…、贅沢な時間です。
 
好きなジャンルは「ミステリー」。
特に海外ミステリーが大好きです。
好きな作家はたくさんいますが、
 
今日は、スウェーデンの作家、
カミラ・レックバリの「エリカ&パトリックの事件簿」シリーズについて書こうと思います。
 
カミラ・レックバリは1974年にスウェーデンのフィエルバッカ生まれ。
 
このシリーズは作家のエリカと幼なじみで刑事のパトリックがフィエルバッカで起きた事件の謎を追う、というストーリーがベースになっています。
 
ストックホルムからフィエルバッカに一時帰郷したエリカは、パトリックと再会、持ち前の好奇心と作家業で養った調査能力を生かして、パトリックと事件を解決していきます。
その後二人はフィエルバッカで同棲を始め、子供ができ結婚、子育てや仕事に追われながら、エリカの妹アンナとその家族、パトリックの上司や同僚たちとの人間関係や、被害者や事件関係者との過去が結びついて、様々なストーリーが展開していきます。
 
作者が子供を持つ女性、ということもあるかもしれませんが、残忍な殺人事件と、夫婦やパートナーとの関係や子育ての問題などの日常的な話がうまく絡み合い、読み易いミステリーだと思います。
 
シリーズはデビュー作の「氷姫」から最新作の「魔女」まで集英社文庫から10作品がでています。
北欧ミステリーといえば、ヘニング・マンケルの「刑事ヴァランダー」シリーズや、映画化され、作者がシリーズ執筆途中で亡くなった「ミレニアム」、アーナルデュル・インドリダソンの「湿地」「緑衣の女」などなど、書ききれないぐらい沢山の作品がありますが、どれもヨーロッパの闇の部分(暴力問題、ネオナチ、DV、移民問題など)が描かれていて、読後、すこし暗鬱な気持ちになる時もありますが、こういったことがしっかり描写されているからこそ、濃厚で骨太なミステリーに仕上がっているのかな、と思います。
 
「エリカ&パトリック事件簿」でも、妹アンナが経験する夫からのDVや、第二次世界大戦でのナチスの脅威、性的マイノリティの問題などがテーマの一つになっていて、単なる男女カップルの謎解きではない、「深さ」がこのシリーズの人気なのかなと思います。
 
読み応えは欲しいけど、重すぎて難しいテーマはちょっとしんどいなぁ、という時にオススメのミステリーです。
 
舞台となっているスウェーデンのフィエルバッカ、行ってみたい場所のひとつになりました。
 
 
Girls and Boys, Be a great Explorer.