こんにちは。
カウンセリングルーム シリウス
心身トータルカウンセラーの吉川淳子です。
関東でも空気が冷たく刺さるようになってきましたね。
私の住む千葉は暖かい方なのですが・・・
☆
病気の子がいると
やはり家族の人は、
その一人を思いやり
我慢することが増えます。
旅行はできないし
外食するのも自分たちだけ良いのかな?と思い
控えたりします。
病状によっては
心配で眠れなくなったり
思いっきり笑うことはなくなってしまいます。
そうなることは当然と言えるでしょう。
ただ、病気の子以外の家族の身体は健康なのです。
やはり少しの「楽しみ」は許されるのではないかと思います。
☆☆
私はかつて大学病院の小児外科病棟で働いていました。
子供が病気になると
その家族の生活は一変します。
病気の子を中心とした生活になります。
おそらくお母さんたちは、
面会時間までに家事や仕事や用事を済ませ、
面会時間はずっと子供と一緒に過ごし、
19時の面会終了時間に泣き叫ぶ子をさとし、
後ろ髪をひかれながら病院を後にします。
父親は、
仕事を終えて急いで病院に駆けつけ、
ほんのわずかの間
我が子の顔を見て帰ることになります。
子供が一人の場合は
まだ両親(大人)の我慢だけですみますが、
兄弟がいる場合は、
その兄妹も我慢しなくてはいけなくなります。
小児科病棟は、
感染のリスク回避から
小学生以下の兄弟は
ほとんどの場合面会できません。
面会は上の子を病棟前で待たせ
中で病気の子と過ごすことになるのです。
☆☆
ある夏の日
長期入院の子のご家族が、
皆日焼けして面会にきました。
入院中の子は赤ちゃんだったので、
家族が日焼けした変化には
気づきません。
面会時間終了後、
同僚が「家族皆で海でも行ったのかな。日焼けしてたよね。」
とわざわざ私に言ってきました。
その言葉の裏には、
「こどもが病気なのに遊びに行っていていいの?」
という批判が込められていました。
もちろん病気の子の立場になれば、
自分が辛い思いをしているのに。
と思うのは当然ですが、
長期入院で
いつ退院できるかわからない。
お姉ちゃんは元気に毎日過ごしている。
夏休みにたった一日くらい
病気の子抜きで
家族が楽しんでもいいんじゃない?
お姉ちゃんはずっと遠慮したり我慢したりの連続だったはずなので
ご褒美の1日があってもいいんじゃない?
と思った私は、
「(日焼けしていたこと)そうですか~?」
とボケておきました。
☆☆☆
病気の子がいる家族は、
健康である自分に罪悪感まで抱いたりしてしまいます。
でも
健康でいいのです。
楽しんでもいいんです。
病気の子のためにも
家族の笑顔が大事なのです。
自分たちそれぞれが、
元気でいることも
病気の子にとって大切なのです
なかなか難しいことかもしれませんが、
約20年前にそんなことを感じていました。