間隔を開けて並べられた1人掛けのソファーで
スマホをいじりながら1時間くらい待っただろうか。
私の番号が中待合室に呼ばれた。 そしてほどなく、診察室へ。
消化器内科のその先生は、若くてなかなかの塩顔イケメンだった。
イケメン大好き
自分の息子ほどの歳のアイドルにもキャァキャァ言う私だけれど、
今日は、乙女な部分に蓋をして来ていたはずキリッ
5年前の診察の記憶とは違い、私と先生の間には透明なパーテションがあった。
そうか、肛門科じゃないから患部は見ないのか。
ちょっとホッとした。(←イケメンをやっぱり意識してるぅ)
まず健康診断の結果で便潜血陽性が出たので来たことを伝えると、
「では大腸内視鏡検査の予約をしましょう」とパソコンに向かうイケメン先生。
おいおい、終わりか? ちょっと待って待って。 言いたいことがあるの。
「・・・実は、20年ほど前から痔を患っていまして、できれば内視鏡検査と
同時に、痔の手術もしてほしいんです。」
「・・・なるほど。 そうなると、入院して検査して、そのまま手術するのが
いいですね。」
あまりにもあっさりと受け入れられたので、拍子抜けした。
手術の経験のない私が、健康診断の結果を見た勢いで思いついた案が
こんなにもあっさりと受け入れられて大丈夫なんだろうか。
この先生は私のリモコンで動いてるんじゃなかろうか。
いや、きっと一般的によくあるパターンなのだろう。 と、心を強く持つ。
「そうなると、外科のほうになるんですよね。 このことは、外科の先生に
申し送りしておきますので、また待合室でお待ちください。」
「ありがとうございます。 よろしくお願いします。」
私は再び1人掛けのソファーに座り、肛門外科からの呼び出しを待った。