「ジリジリジリ・・・」子供部屋にひびく目覚まし時計の音。冬の朝、ポカポカの布団の中にもぐりこんだ子供たちはなかなか目を覚まさない。「早く起きなさい。もう学校遅れるよ!」「早くご飯を食べなさい!!」家の壁にヒビが入るか?? というような大声で子供たちを叩き起こしながら、今日も忙しい専業主婦の私の1日がはじまる。

平凡なサラリーマンをしている夫と小学生になる子供2人をあわただしく追い出し、「やれやれ」とすっかり冷めてしまったコーヒーを口に含みながら、新聞を広げる。「看護師不足」の見出しの新聞記事に目をやりながら、子供の食べ残しのサラダのプチトマトをつまんで口に放り込む。テーブルからふと見上げたガラス窓越しのすっきりと晴れわたった青空があまりにもまぶしくて、一瞬にして私の心は20年前の新人看護師時代に巻き戻されてしまった。