**「ベートーベンの死」3月26日

 1828年の「3月26日」に、「樂聖」と称された作曲家の「ベートーベン」がウィーンで亡くなっています。彼は苦しい境遇と「失聴」という困難にも屈せず、数多くの名曲を残した天才的な作曲家でした。「運命」や「合唱」など、九つの交響楽が有名ですね。

           

            (若き日のベートーベン)


 ・・もしも美しいまつ毛の下に、涙ががふくらみたまるならば、それがあふれないように、強い勇気を持ってこらえよ。
通る道が、或いは高くなり、或いは低くなって、正しい道が見きわめ難いこの世の旅路において、お前の歩みは確かに坦々たるものではないだろうが、徳の力は常に正しい方向へと、お前を前進せしむるであろう・・(*手記より)


 常に、行為の動機のみを重んじて、帰着する結果を思うな。報酬への期待を行為のバネにする人々の一人になるな・・
 

 〇風月抄「3月26日」 欲望という名の電車

 昔、マーロン・ブランド
の主演で「欲望という名の電車」というアメリカ映画を見たことがありますが、この劇作者が「テネシー・ウィリアムス」で、1914年の今日「3月26日」に生まれています。

 

      

              (欲望という名の電車)
 
 ウイリアムスの父親はセールスマンで、しょっちゅう旅に出ていたので、彼は少年期の大部分を母親の実家で暮らしていました。そして、この頃から彼に、作家になりたいという志望が生まれ、16歳の時に第一作を書いています。
 その間、彼は収入を得るために靴工場など雑多な職業について働き、1940年になってやっと彼の脚本「天使の戦い」が上演されましたが、これが大失敗でした。そこで彼はニューヨークに出て、料理屋の給仕をしたり、歌を歌ったりして糊口をしのいでいます。

 そして彼が劇作家としての職業が安定したのは、1947年に公演されたこの「欲望という名の電車」だったのです。それまでは、このように彼は無名の転職の時代が続いたのです。

 

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