パ・リーグ3位につける日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(19)=早実高=は27日、28日のオリックス戦(サンマリン宮崎)に備え、札幌から宮崎に移動した。ここ2試合連続で3安打と好調な怪物ルーキーは、好物の地鶏でパワーを注入しての活躍を宣言。憧れの松井秀喜氏(44)が巨人時代に鍛錬を積んだ宮崎でも活躍し、大打者と同じ道を歩む。

 ヤシの木が立ち並ぶ宮崎で、新たな伝説が生まれる予感だ。21日の1軍昇格後は打率・455、3本塁打、8打点。絶好調の清宮がやってきた。

 「来ていただいた人たちに喜んでもらえる活躍がしたい。自分のスイングができて、自分の形で振れている。ちゃんとボールが見えるようになってきた」

 28日にオリックス戦が行われる宮崎は、早実高2年だった2016年5月の招待試合で訪問。本塁打は出なかったが、安打でファンを沸かせた。「また打てればいい」と意気込む。個人的な楽しみもある。幼少期から大の鶏肉好き。「地鶏とかチキン南蛮、マンゴーとか。おいしいものを食べます」と、活力にするつもりだ。

 現在チームは、残り30試合で首位・西武と6ゲーム差の3位。清宮は右肘痛の影響で守備に就けないため、DHでの出場が続いているが「勝つために来ているわけですし、しっかり出て活躍することが大事」。今後は厳しい攻めが予想されるが「そういう風に見ていただいている。逆にうれしいこと」と頼もしい。

 栗山監督が「宮崎といえばジャイアンツ」とこの日話したように、巨人のキャンプ地として有名。指揮官が「入ってきたときの経緯とか進め方が、幸太郎は松井と比較されている」と名を挙げた松井氏は宮崎で鍛えられ、大きく成長した。

 ともに1年目の開幕は2軍スタートだったが、5月に初めて1軍昇格。7月のフレッシュ球宴では優秀選手賞を獲得し、8月下旬に再昇格を果たした。松井氏は最終的にセ・リーグ新人記録となる11本塁打を放った。

 清宮にとって、史上初となる高卒新人の3試合連続猛打賞の記録もかかる一戦。松井氏ゆかりの地を経て、“ゴジラロード”を進む。