＜ボルサリーノ(Borsalino・仏/伊・1970)＞　★★★☆

ジャン・ポール・ベルモンドとアラン・ドロンという当時としてはフランスを代表する二大スターが共演する高倉健と菅原文太が共演する往年の東映映画のようなヤクザ映画です。ボルサリーノと言えば帽子の世界的ブランドですが、この映画の中で2人が同社の帽子をかぶっています。この作品に同社が協力して出資でもしたかどうかは知りません。２人の不良青年が若さにまかせて裏社会を打倒して金と地位を得ますが、結局・・・・・と言う物語です。先頃、NHK-BS２で放映されて録画してあったのを見ました。

＞1930年代のマルセイユで刑務所を出所したシフレディ（ドロン）は、受刑中に自分の女を奪ったと思えるカペラ（ベルモンド）を訪ねて壮絶な喧嘩をしますが意気投合して親友となります。その頃、マルセイユの裏社会はマレノとポリという２人のボスが牛耳っていましたが、マレロの顧問弁護士リナルディは２人の野心に目をつけて、ポリの経営する食肉工場の放火を依頼しますが失敗して、一旦は逃走しますが再起してポリの暗殺に成功し、それなりの地位と金を手に入れます。しかし、２人の台頭を危険視したマレﾉは２人を襲撃して対立が始まります。２人は手下と共のマレノの支配するカジノに乗り込んで、マレノを倒し、マルセイユはシフレディとカペラの手中に収まります。シフレディは豪華な屋敷㋾建てて披露パーティを開きます。当然、カペラもやって来ますが、彼は２人の間にいずれ亀裂が生じることは明らかなので、引退してマルセイユを去る年フレディに告げて立ち去ろうとしますが、屋敷を一歩出た時、何者かの銃弾が彼の胸に当って倒れます。銃声を聞いたしフレディが駆け付けて彼を抱き起します・・・・・・

アラン・ドロンの身なりが率直に言えばキザっぽい、良く言えばファッショナブルで、日本で上映されたころに名日本の若者に大きな影響を与えたと思いますが、それ以上のものではありませんでした。喧嘩した２人が仲良くなり、強力して敵を倒すというのは当時の西部劇にもよくらるパターンでした。それに、登場人物が多いうえ、似たようなイタリア系の名前が多く、相関関係もこんがらがって理解するのに苦労しました。

ラストでカペラを撃ったのはしシフレディの子分だと推測されますが、将来の対立を予想して故郷に帰ると言っているカペラを殺す意図が判らず、更に彼が姿を消したというのは意図が判らず、見終わってから消化不良な感を拭えませんでした。

＜ボルサリーノ(Borsalino・仏/伊・1970)＞ ★★★☆

＜ボルサリーノ(Borsalino・仏/伊・1970)＞　★★★☆