先日、星組の「ロミオとジュリエット」を見てきました!
男女版は初演から全て見ていて(あ、今年のは見てないです)、ひとりロミジュリやれるくらい、楽曲もしみこんでいますが、宝塚版はなんと、音月桂ちゃんのトップお披露目以来。
あの時は震災があって、もう無理かなと思っていたのですが、まだ余震が続く中いち早く公演を再開してくれた宝塚。あのひととき、地震の恐怖で張り詰めた気持ちをほぐしてくれた、思い出に残る作品になりました。

今回はこっちゃん、なこちゃんなので、前評判も高く、チケット取れるのか?と思っていましたが、入ったばかりの友会初エントリーで当選。
またまた、メモリアルな出来事が生まれました。

この日はB日程なので、

ティボルト 瀬央ゆりあ
ベンヴォーリオ 綺城ひか理
マーキューシオ 天華えま
パリス伯爵 極美慎
死 愛月ひかる
愛 希沙薫

キャストより、行ける日、当たりそうな日で選んだのですが、私はB日程が見たかったのでうれしい!
そして期待どおり!

せおっち、眩耀の谷がすごく良くて、わたしの中で上昇中だった(いや、世間でもそうです)のが、ティボルトで爆上がりだ!
狂犬せおっち、でもどこか寂しさや苛立ちや、そしてなによりジュリエットへの片想い、色んなものを抱えている感じが良き良き!!

お衣装もカツラも、赤いキラキララメラインのメイクもバッチリ!!

そして、わたしの中でベストのベンヴォーリオは浦井健治、マーキューシオは良知真次なんですが、今回のぴーすけ、あかちゃんのわちゃわちゃ感、ちょっとロミオより大きいあたりがこっちゃんをよりロミオらしく見せていて、かわいくて好き。

パリス伯爵って、男女版だとかなり愛すべきおマヌケさんに演じられてきていましたが、しんちゃんのパリスはカッコいいんですよ、とにかく顔がいい!
紳士だし、お金持ちだし、白い百合を持ってティボルトのお悔やみに来てくれる心優しい常識人。ジュリエット、幸せになれそう感満載なんですけれど。
友達とも「あのパリスならアリだよね」と話しておりました。

そして!!
B日程での1番の楽しみは愛ちゃんの「死」。
宝塚版が久しぶり過ぎて、死というと、宮尾さんや大貫くんのイメージでしたが、愛ちゃんの死はカッコ良すぎる。
場の支配感とか、圧力とか、冷たさとか、セリフはないのにダンスや表情だけでグーっと伝わってきます。
愛ちゃんは、私の住む街の観光大使(笑)
こんなカッコいい観光大使、最高です。
ティボルトで見たいと最初は思っていたのですが、こんなにステキな「死」を見られて良かった!と思いました。
ティボルトはなんとなく想像できるのですが、死を演じる愛ちゃんがこんなに魅力的だとは。

霊廟でのロミオとのシーン、まるでトートとルドルフの「闇が広がる」みたいでしたよ。

また男女版にいない「愛」も、希沙さんの暖かな陽射しの温もりのような柔らかいダンス、表情がとてもよくて泣きそうになりました。

こっちゃんのロミオ、なこちゃんのジュリエットは想像通り。
ちえねね以来再演がなかったですが、やはりこの作品も「やる人を選ぶ」んだなと思いました。
歌が多いので、歌うまでなくてはと思いますが、やはり10代のみずみずしさを感じさせるトップコンビでないと。
こっちゃん、なこちゃんは本当にピッタリ。

今回もこっちゃんは「CDですか?」と思うくらい安定の歌唱力。
とにかく、エネルギーが溢れていて、まだあと一公演くらいやれますよ!という余裕を感じました。
だから、なこちゃんもどんどん上手くなっていると思ったし。
星組さん全体的にパワーアップしていると思いました。

くらっちが乳母なのにも驚きましたが、ロミジュリって、娘役さんのお役が少ないですね。
エリザベートも少ないなーと思っていましたが。
乳母にしては若くて綺麗なんだけど、うまいから違和感などはありませんでした!  


宝塚版の演出、すごく好きでした。
2人が天に召され、やっとモンタギューとキャピュレットが和解する。
それだけでもグッときますが、さらにロミオとジュリエットのダンスがついていて。天使のような満面の笑みを浮かべて、楽しそうに踊る2人。
ああ、なんて素敵なシーンなんでしょう!
私まで幸せな気持ちになりました。

本当に今の星組のいいところが凝縮していて、トップコンビだけでなく、あの人もこの人もみたい!目が足りないー!

こっちゃんの熱量の高さに組子がみんなで食らい付いていて、若者が主役のこの作品の世界観にピッタリでした。

そして緊急事態宣言により、なんと、明日からの公演は中止に!
私も連休中のいくつかの公演が中止になってしまいました。
しょうがないこととはいえ、まだ見ていない方でこれからのチケットを持っていた方の気持ちを考えるとなんともやりきれませんね。