少し落ち着いて考えてみれば、触れなければよいことってある。
それを知らなければ幸せでいられたのに。
だけど、虚構の上にできた幸せって本当に幸せなんだろうか?
砂上の楼閣は、根っこがないから消えてしまうよ?
そんなこと、したくないんだ。



今回の麻雀は彼が疲れきったようで、よく寝ていた。
私はお昼頃には起きてきて、
部屋の片付けをし始めた。
だいぶ溜まっていた郵便物に目を通し、
定期刊行している雑誌を読み、
片付けが途中だったCDをPCに保存していく。
合間にPCでいつものようにひとさまの日記を読み進める。


そんな中、さっき書いていた女の子の日記にも行き当たる。


そこに書いていた言葉が気になった。
「PCに詳しい友達に写真を送って見てもらう」
「今日、来てもらうはずだった友達からキャンセルの連絡」


読んだ時、愕然とした。
偶然かもしれない。
他の人にも声をかけていて、たまたま昨日だったのかもしれない。

だけど、そんな偶然って幾つも重なるか?


彼の態度、曖昧さ。
彼女の日記。
平仄が合う偶然は3つ重なったら、偶然じゃない。
力が抜けた。


彼が起き出して、仕事を始めていたから声をかけた。


「私は粘着質かもしれない。
 だけど、私が一番厭なのは誤魔化されることだよ。」
彼は思い当たることがあったらしく、暫く息を飲んでた。


彼と私は勿論違う人間だから、考えることも違う。
違う人間同士が一緒に住んで、うまくやろうとするならば
ちゃんと言葉を交し合わなくちゃいけない。

それは、分かってもらえるまで、何度でも、なんだ。
別に怒る必要も泣いて訴える必要もない。
違うってことを明らかにして、

お互いが何を考えるか炙り出すことが大事なんだ。


私は続けた。
お互いが好きで、相手を大事にしようと考えたとき、
やり方っていろいろある。
相手を思って、かもしれないけれど、
私にとっては、誤魔化されることが一番厭なんだよ。


人間って、いくらでも誤魔化すことはできる。
私の前の彼もそうだったし、私も当時それができた。
できることがわかるから、私はそれを今しようとしない。
そして、素直であろうとすることが、相手を大事にしてるってことなんだって。


彼は言ってた。
そのやり方は一般的にいいといえない事もある。
人によっては、それをやることで怒る事もあるし、
他の人と予定を立てないで欲しいって束縛することもあるだろうって。


うん、そうだね、一般的にはそうかもしれない。
だけど、私たちは今二人の話をしているよね?
この際、一般的な事は置いておいて、
私たちがどう思っているのかを確認したいんだ。
私は、誤魔化されることが何よりも厭。
それはアナタを信頼しているとか好きとかとは別に、
自分がパートナーにされて、一番厭なことなんだ。
それは以前話をしたときに言ったよね。
それを受けて、アナタはどう思うの?


彼は多分。
もう誤魔化せないなって思ったのだと思う。
暫くは黙って、私の言っていることを聞いてくれた。
何故誤魔化されるのが厭か。


自分が相手に話しづらいなって思うことって、
出来るならば話をしないで済むほうがいい。
話しづらいってことは、そこに相手からの抵抗があるって、
うっすらとわかっているってことだ。
その抵抗が、怒る、泣く、哀しむ、そういった感情に結びつく。
パートナーがどんな感情で顕すかは別として、
何らかの反応があるってことはわかっているはず。

それを無視して、誤魔化しで有耶無耶にしてしまったら、
終わりの始まりだよ。

この辺のことは黙っていようとか、適当にお茶を濁しておこう、とか、
人間はどんどんラインを下げていってしまうよ。
私はアナタとの間でそうした空気を作ってしまいたくない。


そもそも、私が前の彼に対して耐えられなくなったのはそこだった。
仮面カップルじゃないか、と最後のほうでは思ってた。
表では(相手のいるときは)ニコニコ笑っているけれど、
内心は相手を憎んでいるし、莫迦にしているし、
お互いがお互いの幸せを祈るなんて綺麗な言葉だけの関係じゃなくなっていた。
彼に問題があったとはいえ、
そうなるまでに精神的な食い違いが徐々に広がるのを自覚していた。
ほっぽらかしにしたのは私の責任でもあるんだ。


結婚をしたアナタと、そんな事をしたくないよ。
同じ事を繰り返すために結婚したわけじゃないんだ。


本当に、切々とした思いだった。
初めて、こんなにも自分の思いを口にした時かもしれない。


この件、実は前回のメールを見た時に、
いつか来るんじゃないかと思っていた。
助けてあげたいって言われたら、不承不承許そうと思ってた。

以前からの付き合いが無かったならば、
どうして、その人のために私が厭だなって思わなければいけないの?
そう問いかけただろう(と、問いかけた事もあるんだが・・・・)


でも、彼女は私より前に知り合った人でもあるし、
憎からずって気持ちもあろう。
その彼の気持ちまで、私は禁止できないと思う。
というより、禁止しちゃいけないと思う。
そう思っていたから、あえてその話題には触れないでいた。
彼から話し出すのを待っていた。


結局。
彼は違う理由をつけて出かけようとして、
更に、私が疑ったときに、素直に「ごめんなさい」をせずに、
逆に自分を疑ったって私を責めたんだ。


ねぇ。人間ってね。
自分がてんぱった時って同じ事をするんだよ。
一時が万事ってあるように、
一回やったことは、また同じ事をやるんじゃないかって思うんだよ。


「俺、そんなに信用されてないかな」
昨日そんな事を彼は言っていた。
短いけれど、去年から彼を見ていた。
彼の日記も古いものも合わせて読んでいた。
自分と一緒だった時に起きた事を日記に書いてあるのを見ながら、
上手な見せ方をしていた日記も読んでいた。
女の子とのやり取りの中でめんどくさいって思った時に、
どんな反応をするかも知っていた。
だから、上手に嘘ではない嘘をつくんじゃないかって、
時々思っているよ。

とはいえ、大抵のことはあまり気にしないし、
性質の違い、の中で説明付けている。
ただ、信用されてないかな?って質問に対しては、
まだ時間が足りないのかもしれない。
私に対しての好きって気持ちとは別の話。



さっき彼と直接話をしたときに、同じ事を話をしたから、
繰り返してこうして書くと、
彼は責められたように感じるかもしれない。
責められた、と思う余地があるならば、
どうか、この事を覚えていて欲しい。
私が何に対して嫌がるのか。
そして、次に何らかのアクションを起こす時に、
自分の胸に聞いて欲しい。
自分を誤魔化していないか。
私の悲しい顔を見たくないって言ってくれた。
ほんとの意味で悲しいのは、直接的なことじゃないんだ。

アナタが何を考えて、どう行動をするか。
それによって、絶望的に悲しくなることがあるんだ。


ここまで書いてしまったら、私は丸裸だ。
言わなくて済むことまで説明してしまっている。
アナタとの関係をより良好にしたいから、
性格が悪いから隠しているとはいえ、
自分自身をあんまりベールに包んでしまうのもよくないんだろう。


本質的に愛していれば問題ないといってた。
本質的な愛があるならば、
私が心底辛い事がどんなことか考えてくれれば、
このBlogの記録はとっても意味のあることになるから。
意味のあることにしたいから。