その日の昼。
ナカシマ君と共通の知り合いの店に行った。

あれ? アダっちゃんは? てか、どうしたの?
と聞かれた私は、

クビになりましたー!アダっちゃんは働いてます!と笑いながら言った。

仕事辞めるの?
転職なんかしないで、独立すればいいじゃん!
絶対うまくいくよ!

なぜみんなに独立を勧められるのだろう?
なぜみんなは絶対うまくいくとい言うのだろう?
不思議だ。


ナカシマ君にも事の詳細とを話し、共通の友人であるアダっちゃんの話しもした。

彼は真剣に答えてくれた。
奥さんを悲しめてはいけない。と。

また少し心が楽になっていく。
辞めることは間違いでもないし、逃げるわけでもない。

無理やり時間を作った価値があった。

店を出た時は雨が上がっていた。