顧客が神様と言われて大切にされていた時代がかつてはあった。
でも今は違うようだ。
「カスハラ」っていう言葉の出現からも、かつての良好な売買関係が成立していないのがわかる。
なんでこんな風になってしまったのか?
今の時代お互いがお互いの主張を通そうと我を張って衝突している。
「多様性の時代」という言葉に言いくるめられ
「嫌われる勇気」という言葉に踊らされて
間違った解釈で先導されている。
「多様性」によって、これからは「売りたくない人には売らない」ことが出てくるだろう。あなたが何かを欲しいと思っても売ってくれない。
将来、何かの証明を持っていないと昔のように代金さえ払えば買えるということができなくなるかもしれない。店が顧客を選別するのだ。
一方、買う側も一品物でなくどこでも同じようなものを売っているから、どの店で買うか選択することができる。
多くの人が一番安い値段で買うことを第一としているが
私には最安値でも買いたくない店がある。
自分が欲しかった一点ものが、そこでしか扱ってなくても買いたくない店がある。絶対に協力したくない店だ。二度と関わりたくないと思わせるほどの相当悪質な店だ。サービスがロボットだったりする。
一方で最安値でなくても買いたい店がある。同じようにポイントがつくが率がよかったりする。サービスは人間だった。その店を主な店舗と決めたらその店のポイントはどんどん増えていく。そうするとさらにその店で買い物しやすくなるし、またそこで買おうと思う。
お互いの主張を一方的にごり押しして力づくでも通そうとするのは心地が悪い。
お互いの主張をお互いが認めてから折衝して物事を進めていくという段取りがないととても乱暴な世の中になっていく。
聞く耳を忘れてはいけない。
そして実に当たり前のことだが、人を人として扱い、決して「もの」として扱わないことだ。
人は人として扱われると心地がいいのだ。