子どもが幼稚園生のころの話です。

例のごとく転勤による引越しで、

もう使っていないものは捨てていこうと断捨離していたときのことです。

 

子どものおもちゃで、

オレンジ色と白色のかわいい電話がありました。

 

ボタンを押すと音が鳴ったり、

自分の声を録音できたり、

電話が鳴ったり…

 

親ばかで買ったおもちゃでしたが、

子どももよく遊んでくれ、

でも最近はあまりこの電話で遊ばなくなってきたので

子どもと話し合って手放すことに決めました。

 

あらためて、どんなおもちゃだったっけ…という感じでボタンを押したりモシモシ~と言ったり、電話を鳴らしたりしてひと通り遊んだあと、

 

 

子どもは泣きながら

「いままでたくさん遊んでくれてありがとう。

元気でね。

電話ちゃんのことは絶対に忘れないからね。」

と電話にチューをしてお別れしました。

 

 

その直後、私がどのボタンを押しても一切音も鳴らず動かなくなりました。

試しに新しい電池に入れ替えても反応せず、

ぱったりと動かなくなりました。

 

こんなことってあるんだ。

子どもの気持ちが通じてたんだ。

本当に子どものために生きててくれてたんだ。

子どものために遊んでくれてたんだ。

本当にさよならしたんだ。

忘れられていたときもあったのに、そんなことで恨んだりせず、

いつもスタンバってそばにいてくれてたんだ。

もっと大事にすればよかった。

などといろんな思いが浮かんできました。

 

 

この様子を見て、

子どもはますます「ありがとうえーん」と大号泣で…

私も、今思い出しただけでも涙が出てきます。ありがたかったなって。

 

 

物も人間も自然もみんな生きてるんだ。

みんなが、人間が幸せを味わえるように存在してくれているんだ。

私たち人間は、こんな風に生きられてるのかな?

 

 

よく断捨離のやましたひでこさんやこんまりさんが

「今までありがとう。」

とその物に声をかけてあげながら手放してくださいね。

とおっしゃっている意味が分かります。

 

 

今朝ふっと思い出したので書いてみました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。