塩江 弓の名人「別子八郎」 <第四回> | 塩江つれづれ

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塩江 弓の名人「別子八郎」 <第四回>
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【別子八郎とイノ地蔵】
 
別子八郎が 一ツ内に出る蛇(龍)の退治をすることになった 八郎の一人娘イノがやってきて
「お母さんが産気づいたので 早く家に帰ってきてほしい」
と言った (熱が出て重病だからという説もある) 八郎はそれは大変とすぐに家に帰った ところが妻は平然としていつもと変わらぬ様子であった 
 
次の日 八郎はふたたび蛇退治に出かけた すると前の日と同じようにイノが来て「家に帰ってほしい」と頼む そして 家に帰ると昨日と同様であった そこで八郎は これはおそらく退治されるのを恐れた蛇が娘に化けてやって来ているのに違いないと思い イノを呼んで
「どうやら蛇がお前に化けて わしの蛇退治を邪魔しているらしい 今度 お前に化けてやって来たら 弓で殺すつもりだ だから どんなことがあっても絶対にお前は来てはならぬ」
と言った 
 
そして次の日 今度は本当に母親が産気づいて苦しみだした イノはどうしょうもなく 父を呼びに行った しかし 八郎はその呼びに来た娘の姿を見て また蛇が化けて来たと思い込み 前日に話した通り娘めがけて矢を放った 八郎はその死体に近づいていった が そこには蛇の化身のイノではなく わが娘イノの変わり果てた姿があった
 
県道美馬・塩江線の一ツ内橋を渡ると左手に上西南部集会場がある その傍らにイノ地蔵が祀られている 昔は小さな庵があったらしい 人々はオイノというおなごの子の地蔵さんだという
 
<イノ地蔵>
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           参考文献/塩江の四季              地図 マピオン緑の矢印のところ
 
コスモスと蝶
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ケイトウ
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