28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら4日続伸。終値は109.85円と前営業日NY終値(109.81円)と比べて4銭程度のドル高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が重視する4月米個人消費支出(PCE)などの物価指標発表を控えて、強い結果を期待した思惑的なドル買いが先行。米PCEコアデフレーターが前年同月比3.1%上昇と予想を上回り、1992年7月以来の大幅な伸びを記録したことが分かると、全般ドル買いが加速した。目先のストップロスを断続的に巻き込んで、一時110.20円と4月6日以来の高値を付けた。
ただ、110円台では戻りを売りたい向きも多く、滞空時間は短かった。米長期金利が低下したことも相場の重しとなり、2時30分過ぎには一時109.74円と日通し安値を付けた。英米3連休を控えた週末とあってポジション調整目的の売りも出たようだ。
なお、バイデン米政権は約6兆ドル規模の予算案を発表したが、前日に伝わっていたこともあり市場の反応は鈍かった。
ユーロドルは小反落。終値は1.2192ドルと前営業日NY終値(1.2195ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ安水準だった。FRBが物価の目安として注目する米PCEコアデフレーターの発表を前に思惑的なドル買いが先行。実際に予想を上回る強い数字だったことが分かると、一時1.2133ドルまでユーロ安・ドル高が進んだ。
ただ、米長期金利が低下すると一転買い戻しが優勢に。市場では「ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたユーロ買いのフローが観測された」との声も聞かれ、一時1.2205ドルと日通し高値を付けた。
ユーロ円は小幅続伸。終値は133.93円と前営業日NY終値(133.91円)と比べて2銭程度のユーロ高水準。21時30分前に一時133.61円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はユーロドルの持ち直しにつれた買いが入り日通し高値に並ぶ134.00円まで値を戻した。
トルコリラは軟調だった。対ドルでは一時8.6134リラと史上最安値を更新したほか、対円では12.78円と約1カ月ぶりの安値を付けた。トルコ中銀のオグザン・オズバス副総裁が25日付で解任されたことを受けて中銀の独立性に対する不信感が高まる中、リラ売りの流れが継続。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による同国格付けの発表が予定される中、市場では「格下げへの警戒感が高まり、リラの重しとなった」との指摘もあった。
本日の参考レンジ
ドル円:109.74円 - 110.20円
ユーロドル:1.2133ドル - 1.2205ドル
ユーロ円:133.61円 - 134.00円
(中村)
出典:FXi24
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