家電や工具のコードレス化が加速している。バッテリーや省エネ型モーターのほか、ワイヤレス給電を採用する動きが広がりそうだ。
電動機器には従来、電源と接続するためのケーブルが必要だった。しかし、使用の自由度が制約されるため、充電可能なバッテリーを搭載して機器を独立させる技術が進歩。掃除機の場合、電池で動くコードレス式のスティック型が主流になりつつある。
掃除機の国内市場は減少傾向にあったが、調査会社のGfKによればコードレス式は2019年に数量ベースで前年比15%拡大した。昨年はコロナ禍の巣ごもり需要で市場全体が好転したため、コードレス式の伸びは一段と強まったとみられる。
日本電産<6594.T>は消費電力を抑制する「ブラシレスモーター」を展開。バッテリーの使用時間の向上に寄与するため、従来型のモーターからの置き換え需要をとらえている。TDK<6762.T>は安全性に優れた「全固体電池」の小型品を開発し、家電分野での浸透を図る。
電動工具のマキタ<6586.T>はバッテリー式機器で先行する。刈払機などの園芸機器についても来3月期末までにエンジン製品の生産を終了する。同業のやまびこ<6250.T>も、「バッテリータイプのラインアップを拡充していく」(やまびこの西正信執行役員管理本部長)。
充電の際にもコードを使わないワイヤレス給電も普及する方向。スマートフォンを皮切りにより使用電力の多い機器にも広がるとみられ、ロボットや無人搬送機で実用化しているダイヘン<6622.T>や、蓄電用の電気二重層キャパシタを手掛ける日本ケミコン<6997.T>をマークしたい。
出典:モーニングスター社
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