電子書籍配信のパイオニアであるパピレス<3641.T>が巣ごもり消費の恩恵を受け、21年3月期業績は第1四半期(4-6月)から利益が急増。11日の決算発表を受け、12日は目先的な出尽くしによる利益確定売りが先行したが、今期業績は計画を大幅に上回るペースでスタート。目先の売りが出尽くしたタイミングは参戦の好機となる。
第1四半期の連結売上高は67億2200万円(前年同期比20.9%増)、営業利益6億5500万円(同2.1倍)となった。テレビCM、インターネット広告などの広告施策を積極的に実施しており、独自キャンペーンとして「GWタテコミ大キャンペーン」「Renta!限定 今だけ100円レンタルキャンペーン」も実施。
新型コロナウイルスの感染拡大による自宅滞在時間の増加で電子書籍、電子コミックの需要が急拡大。業界の草分けで、高い知名度を誇る同社も大きな恩恵を受けている。直近では、積極的なテレビCMの効果も寄与している。
通期の業績計画は売上高258億3100万円(前期比10.6%増)、営業利益17億9100万円(同16.9%増)を据え置き。上期の営業利益計画は7億2500万円(前年同期比14.1%増)で、第1四半期段階の進ちょく率は90.3%。7月以降は新型コロナの感染者数が再増加しており、消費者の自粛マインドは継続。足元では猛暑もあって、電子書籍、電子コミック関連を取り巻く事業環境は良好とみられる。
<目先調整は短期か 割安感で再上昇へ>
株価はここまで好業績期待で上昇基調となっており、好内容の決算発表が利益確定売りのきっかけとなってしまった。ただ、第1四半期の実績は通期計画の増額修正期待を大きく膨らませる内容であり、調整は短期で済みそうだ。他の電子書籍、電子コミック関連と違い、株価指標もPER20倍程度と割安感が残っており、目先の需給が落ち着いた後は再上昇に向かう展開となりそうだ。
出典:モーニングスター社
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