2019年12月27日08時48分
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:FANG・GAFA銘柄の上昇がセンチメントを明るくさせる
■前場の注目材料:Jフロント、3Q営業利益9.4%増、パルコを完全子会社化へ
■住友電工、大容量電線を大量受注、バングラ基幹送電向け
■FANG・GAFA銘柄の上昇がセンチメントを明るくさせる
27日の日本株市場は、薄商いながらも日経平均の年初来高値更新を意識した相場展開になりそうだ。クリスマス明けの米国市場では、NYダウが105ドル高となった。中国が来年1月に予定している貿易合意の署名に関して、米国と緊密に連携しているとの発表を受けて買いが先行。年末商戦の好調が伝えられたことも材料視されている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の23925円。円相場は1ドル109円60銭台と、前日からはやや円安に振れて推移している。
米株高の流れを受けて、高値更新を意識したセンチメントになりそうである。受け渡しベースでは2020年相場入りとなるため、先高期待も高まりやすいところであろう。祝日明けによる海外勢の資金流入も少なからず期待されるところでもある。とは言え、参加者はフルメンバーではなく、多くの機関投資家は休暇に入っているため、出来高はそれ程膨らみ難いところである。そのため、大きなトレンドは期待しづらく、基本はこう着の中での高値意識といったところである。
もっとも、米国の上昇局面においては、アップル、アマゾンといったGAFA銘柄が上昇をけん引する格好である。今年の相場をけん引したFANG・GAFA銘柄の上昇により、センチメントを明るくさせることになる。インデックスに絡んだ商いが中心ではあろうが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及が意識されるところである。
また、個人主体の短期的な値幅取り狙いの商いは活発である。IPOの好調から資金回転は効いている状況であり、需給は良好であろう。短期的な値幅取り狙い中心で中長期的なポジション取りとはならないだろうが、成長期待から買われている銘柄などへは、一段高を狙った短期資金が集中しやすい。
2019年の売買はあと2営業日であるが、日経平均が再び年初来高値を意識してくる中、強いトレンドが継続している銘柄などへは、引き続きショートカバーを意識させる強い値動きが続く可能性がありそうだ。
■Jフロント、3Q営業利益9.4%増、パルコを完全子会社化へ
Jフロント、3Q営業利益9.4%増、パルコを完全子会社化へ
Jフロント<3086>が発表した第3四半期決算は、売上高が前年同期比8.4%増の3617.67億円、営業利益が同9.4%増の370.42億円だった。コンセンサス(350億円程度)を上回っての着地。百貨店が天候不順などの影響で不振だったが、パルコ事業の開業効果が利益寄与。なお、子会社のパルコを完全子会社化すると発表。TOBで他の株主からパルコ株を買い取る。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23924.92、+142.05)
・NYダウは上昇(28621.39、+105.94)
・ナスダック総合指数は上昇(9022.39、+69.51)
・シカゴ日経225先物は上昇(23925、大阪比+95)
・1ドル109円60-70銭
・SOX指数は上昇(1864.49、+2.29)
・VIX指数は低下(12.65、-0.02)
・米原油先物は上昇(61.68、+0.57)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・JDI<6740>白山工場売却へ、シャープと交渉開始
・京セラ<6971>DXに年100億円、間接部門の業務効率3割改善
・Jフロント<3086>パルコを完全子会社化、不動産開発を強化
・小糸製<7276>印子会社を完全子会社化、経営判断を迅速化
・住友電工<5802>大容量電線を大量受注、バングラ基幹送電向け
・富士フイルム<4901>アルツハイマー型AD治療薬、欧州で臨床試験開始
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 12月東京都区部消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+0.6%、11月:+0.6%)
・08:30 11月有効求人倍率(予想:1.57倍、10月:1.57倍)
・08:30 11月失業率(予想:2.4%、10月:2.4%)
・08:50 11月鉱工業生産速報値(前月比予想:-1.0%、10月:-4.5%)
<海外>
・10:30 中・11月工業企業利益(10月:前年比-9.9%)
関連銘柄 6件
3086 東証1部
1,436
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 388,533百万円
大丸松坂屋百貨店を中核とする持株会社。ビジネスモデルの転換に向けて不動産賃貸や決済・金融サービスの拡大に力注ぐ。傘下にパルコ。20.2期2Qは免税売上や衣料品販売が低調。通期では営業益反発・増配を見込む。 記:2019/11/04
4901 東証1部
5,231
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 2,692,009百万円
カメラや出力機材等の写真関連と、医療や印刷、液晶ディスプレイ材料、複写機等を製造、販売。傘下に富士フイルムや富士ゼロックス等を持つ。20.3期上期はフォトイメージングとドキュメントが足踏みとなった。 記:2019/12/07
5802 東証1部
1,652.5
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 1,311,988百万円
国内最大の電線メーカー。世界首位級の自動車用ワイヤハーネスが利益の柱。光ファイバや超硬工具も。今秋に持分会社のテクノアソシエを連結子会社化。20.3期2Qは携帯機器用FPCや超硬工具などの需要が振るわず。 記:2019/11/07
6740 東証1部
73
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 61,770百万円
ディスプレイメーカー。スマホやタブレット等のモバイル向けを主力に、車載ディスプレイ、民生機器用、医療用モニター等を製造、販売。20.3期1Qはモバイルや車載向けが苦戦。工場稼働率の低下が原価率に影響。 記:2019/09/25
6971 東証1部
7,560
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 2,854,800百万円
素材から電子部品、電子機器まで多岐にわたる事業をグローバルに展開。小型セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。20.3期2Qは産業・自動車用部品部門が増収。車載向け部品等は低調だが、機械工具売上が増加。 記:2019/11/28
7276 東証1部
5,140
12/27 0:00
±0(0%)
時価総額 826,455百万円
トヨタ系の自動車照明メーカー。LEDヘッドライトで高シェア。KIホールディングスを完全子会社化し、イスラエル社に出資。独社とも提携し、自動運転領域の開発を強化へ。20.3期2Qは償却費増などで利益足踏み。 記:2019/11/08
出典:フィスコ
---------------------------------------------------------------
※投資の最終的な判断はご自身でお願い致します。
このブログに掲載の情報は、投資を保証するものでは一切御座いません。
連絡先:iso_investment@yahoo.co.jp