NY外国為替市場でドル円は、3月米個人消費支出(PCE)が前月比0.9%増と予想の0.7%増を上回り、2009年8月以来約9年7カ月ぶりの大幅な伸びとなったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが強まった。23時前に一時111.90円と日通し高値を付けた。 ただ、節目の112.00円や前週末の高値112.03円が目先レジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。ユーロドルの上昇をきっかけに全般ドル売りが強まった影響を受けて、一時111.64円付近まで下押ししている。 ユーロドルは欧州時間に発表されたユーロ圏経済指標がさえない内容となったことを受けて売りが先行。予想を上回る3月米PCEを受けてユーロ売り・ドル買いになり21時30分過ぎに一時1.1145ドル付近まで値を下げた。 ただ、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.1142ドルが目先サポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢に。ユーロ豪ドルやユーロポンドなどユーロクロスの上昇につれた買いも入り、3時30分前に一時1.1187ドルと日通し高値を付けた。 本日の東京市場のドル円は、引き続き東京が休場なこともあり111円台半ばを中心としたレンジ取引となるか。 昨日はオセアニア・アジア勢だけの時間帯は10銭にも満たない狭いレンジ取引だった。欧州勢、NY勢参入とともにレンジを僅かに広げたが、それでも1日を通してのレンジは僅か35銭だった。明日はメーデーで中国、香港、シンガポールも休場となることで、アジアの主要市場参加者がいないことを考えると、本日ドル円で大きなリスクをとることは難しいと思われる。ただし警戒したいのは、昨日は「フラッシュ・クラッシュ」の再現はなかったが、上記のように市場参加者が極端に減るため、再びアルゴ取引の暴走を招く可能性は否定できない。特に本邦個人投資家が円売りを多く持っていることを考えると、ドル円とクロス円のダウンサイド・リスクは常に警戒をしておきたい。 本日動意づける可能性があるのは、4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表になる。市場では、昨年9月以来の高い水準となった3月の50.5と同水準が予想されている。昨年の12月から今年の2月までは50を割り込んでいたが、もし50を再び割り込むと豪ドル円を中心に売りに反応するだろう。一方市場予想の50.5を上回れば豪ドル円は買いに素直に反応する可能性が高い。 なお欧州時間には、1-3月期のユーロ圏GDP速報値、4月の独CPI速報値など経済指標の発表が相次ぐことで、指標結果次第の市場動向になりそうだ。
出典:FXi24
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