NY外国為替市場でドル円は小幅ながら続落。1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.2%増と予想の2.0%増を上回ったことを受けて一時112.03円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。同時発表の米コアPCEデフレーター速報値が前期比年率1.3%上昇と予想の1.6%上昇を下回り、米長期金利が低下したことが相場の重し。112円台半ばから上の水準には大型連休を控えた本邦実需勢の売りが観測される中、週末のポジション調整目的の売りも出た。23時30分過ぎに一時111.43円と日通し安値を付けている。 ユーロドルは米GDP速報値が予想を上回ったことを受けて一時1.1112ドルと2017年5月30日以来約1年11カ月ぶりの安値を付けたものの、ドル買いでの反応は指標発表直後の一時的なものとなった。そのあとは米長期金利の低下に伴って全般ドル売りが優勢となり、一時1.1174ドルまで値を上げた。 本日の東京市場のドル円は、東京が休場なこともあり111円台半ばを中心としたレンジ取引となるか。注目された日米首脳会談は、閣僚級による交渉を加速させることで一致したが、表面的には決定事項が示されないままとなっている。 両首脳とも選挙を前にしているため、お互い政治的な日程に今後の交渉は左右される可能性が高い。水面下では為替条項を含めそれなりの進展があるのだろうが、日本は夏(6月30日から7月21日の間の日曜に予定)に参議院選挙を控えていることもあり、大幅に米国に譲歩をする姿勢を表せない状況だろう。よって為替条項を含め夏の参議院選が終了するまでは、具体的な通商交渉の進展は表面化されない可能性が高い。その反面参議院選挙後には次期大統領選を控えたトランプ米大統領を援護するために、為替条項を含め通商交渉が大きく進展する可能性は高いため、今後の動きには警戒が必要になりそうだ。 注目されたスペインの総選挙は社会労働党が勝利をおさめた。連立を組む左派ポピュリズム政党ポデモスと合わせて過半数を獲得することが出来なかったが、世論調査とほぼ同程度の獲得票数になると思われるので、ユーロに与える影響は限られそうだ。また極右政党のボックス(VOX)が、この40年ではじめての極右政党の議席獲得に成功したが、獲得投票も世論調査とほぼ同程度のものであった。ユーロドルもドル円同様に欧州勢が入るまでは、レンジ取引になりそうだ。 また本日はオセアニア、アジア各国とも主だった経済指標の発表がないことも、為替市場の動きを狭めるだろう。
出典:FXi24
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