2017/5/19 8:06 FISCO 【日経新聞1面】警戒感を維持しながらの個別物色か
警戒感を維持しながらの個別物色かトランプ政権の命運左右、ロシア疑惑で特別検察官、くすぶる弾劾論米司法省は17日、昨年の米大統領選にロシアが関与した疑惑を捜査する特別検察官の設置を決め、ロバート・モラー元米連邦捜査局（FBI）長官を任命したと報じられている。独立性が高い特別検察官の設置で、「ロシアゲート」の真相究明は新局面を迎えると見られている。弾劾論もくすぶるなか、疑惑の中心人物とされるロシアの駐米大使の交代も18日に決定。捜査の進展が政権の命運を左右する事態となりそうだ。 特別検察官は、過去にニクソン大統領の退陣につながった「ウォーターゲート事件」の捜査も指揮した。政権から独立した立場で捜査を行い、刑事訴追を含めた大きな権限を持っている。その特別検察官にモラー氏を任命した、司法省のローゼンスタイン副長官は「捜査対象はトランプ陣営とロシアの繋がりなどあらゆる分野を含む」との声明を発表した。なお、捜査の手順や期間は未定。 司法省の独自判断で特別検察官を決めたもようで、トランプ氏は18日朝、「米国史上最大の魔女狩りだ」とツイッターに投稿し、特別検察官設置に不満を示している。 これら一連の流れで、現在注目されているのは「大統領罷免」だ。野党・民主党はトランプ氏の弾劾の要求を強め、共和党内でも理解を示す声が出てきているようだ。弾劾は下院（定数435）の過半数の賛成で発議する。上院（同100）の出席議員の3分の2以上が賛成すれば有罪判決が成立し、大統領は罷免される。弾劾が成立した例はなく、議会両院も共和党が多数を握るためハードルは高いものの、Brexit（英国のEU離脱）など複数の「想定外」を経験しただけに、警戒感が高まっている。 また、政府の統制力の低下を指摘する声もある。FBI長官の解任や予算減額などを背景に、捜査当局や各省庁で政権への不満が蓄積している。モラー氏就任で連日続く情報のリークが止まる可能性があるが、逆に情報漏洩が勢いを増すとの見方もあるもよう。 大幅な米株安などをうけて18日の日経平均も、一時300円超の下落を見せる場面もあった。18日の米国株式相場は、良好な経済指標を手がかりに上昇しており、本日の日本株市場では短期的な買戻しの動きも見られると見るが、引き続き警戒感は維持されている他、週末要因もあり積極的にはなりずらいところだろう。なお、前日には防衛関連銘柄の一角にも動意が見られた。米政権の混乱を機に北朝鮮などが動きを見せるとの思惑も一部であったようだ。これらの銘柄の動向にも注意しておきたいところ。
関連銘柄 3件
・ソフトバンクグループ(9984)東証１部
トランプ関連銘柄
通信大手の一角。中国アリババ含め投資先企業の含み益膨大。スプリントの再建進む。IoTで先行の英ARMを大型買収。サウジアラビアなどと共同で10兆円ファンドを発足へ。米国通信牽引し17.3期3Qは営業増益。 記：2017/03/15
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・トヨタ自動車(7203)東証１部
国内自動車トップ
国内自動車トップ。ダイハツを100％子会社化。日野、デンソーなど上場企業が多数。燃料電池車、自動運転、人工知能の研究開発を加速。北米地域など設備投資を積極化。通期平均想定為替レートは1ドル107円。 記：2017/04/09
国内自動車トップ
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・豊和工業(6203)東証１部
防衛関連
工作機械・油圧機器のほか自衛隊向け火器の製造等を手掛ける。受注活動の積極展開や効率的な生産体制構築を図る。自動車関連メーカー向け汎用工作機械が低調。防衛省関連の火器事業なども苦戦。今後の防衛費増加に期待。 記：2017/02/28
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