*18:18JST 2017年スタートはテーマ材料が豊富
今週の日経平均は下落。週前半は高値圏でのもち合いが続いていたが、年末で参加者が限られるなか、米株安や円高が嫌気され、持ち高調整の売りに押された。米国ではトランプ次期大統領による経済政策の発表を控え、いったん利益確定の売りが広がったこともあり、同様にトランプ物色として買われていたセクターや銘柄等への利益確定につながった。ここ数年みられていた年初安への警戒もくすぶっていたことも利食いに向かわせたようである。 大納会では12月9日以来の19000円を下回る場面もみられたが、その後は19000円を挟んでの推移となり、終値は19114.37円だった。年末に向けて調整が強まり、センチメントが悪化した感はある。ただ、2万円乗せは来年に持ち越されたが、節目の19000円はキープしたほか、年間では5年連続で上昇となった。5年連続はバブル崩壊後では最長であり、来年への期待が映る格好である。 トランプ物色が再燃するようであれば、インフラ関連や金融株に関心が集まるとみられる。年が明けた4日には米FOMC議事録、6日には12月の米雇用統計が発表される。2017年の利上げペースへの思惑等にもつながるため、予想されるペースより早いピッチでの利上げへの見方が強まるようだと、ドル高・円安傾向を強める一因になるため、これが株式市場の変動要因になりそうだ。 また、5日から8日まで米ラスベガスで世界最大規模の家電見本市(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー :CES 2017)が開催される。モノのインターネットとされるIoT(インターネットオブシングス)、AI(人工知能)、VR(バーチャルリアリティ:仮想現実)とAR(拡張現実)、ドローン、ロボットなどに期待感が高まりやすい。また、8日から米デトロイトで北米自動車ショーが開催される。PHV(プラグインハイブリッド)、EV(電気自動車)、安全支援機能、自動運転車などに関心が集まりそうである。