<特集>存在感増すバリュー株(1)=トランプ・ラリーでPER、PBRは上昇
バリュー株に対する関心が高まりそうだ。日経平均株価の直近までの上昇率をみると、6月24日の年初来安値からは約3割、11月9日のトランプ・ショック時の安値からは約2割の上昇となっている。トランプ・ラリーの本格化にともない、主要な投資指標は割安感を失いつつある。15日時点で、東証1部上場銘柄のPERは17.2倍、PBRは1.34倍まで上昇してきた。
16日には1ドル=118円まで円安が進み、輸出企業を中心に、来期に向けて業績改期待が高まっている。ただ、短期間で急騰したこともあり、先駆した銘柄やセクターにはいったん調整が必要との見方も多い。そうなれば出遅れ感、割安感のあるバリュー株に目が向くのは自然な流れ。有望銘柄をマークしておきたい。
バリュー株に対する関心が高まりそうだ。日経平均株価の直近までの上昇率をみると、6月24日の年初来安値からは約3割、11月9日のトランプ・ショック時の安値からは約2割の上昇となっている。トランプ・ラリーの本格化にともない、主要な投資指標は割安感を失いつつある。15日時点で、東証1部上場銘柄のPERは17.2倍、PBRは1.34倍まで上昇してきた。
16日には1ドル=118円まで円安が進み、輸出企業を中心に、来期に向けて業績改期待が高まっている。ただ、短期間で急騰したこともあり、先駆した銘柄やセクターにはいったん調整が必要との見方も多い。そうなれば出遅れ感、割安感のあるバリュー株に目が向くのは自然な流れ。有望銘柄をマークしておきたい。
<特集>存在感増すバリュー株(2)=スバル興―道路補修や映画事業に注目
・スバル興業(9632)は道路の補修工事などが主力。12月に17年1月期の期末配当予想を上方修正して上放れしたが、PER10倍割れ、PBR1倍割れと依然割安感が鮮明で、期末配当9.25円(年間13円)から算出した予想配当利回りは2%近い。価格帯別売買高では500円近辺に商いが集中しているが、ここを抜けられれば上値追いの展開もあり得る。
道路事業は新規工事の受注獲得と既存工事の増加で好調。原価管理の徹底で利益率も改善している。首都圏のインフラは老朽化が問題になっており、息の長いテーマだ。また、同社は東宝系で映画配給や劇場売店商品の仕入れなどレジャー事業も手掛けている。今年の東宝はヒット作に恵まれており、同社のスバル座でも11月から「シン・ゴジラ」などを上映していた。第4四半期への業績貢献が期待される。
第3四半期の売上高は前年同期比3.6%増の153億8400万円、営業利益は同21.8%増の18億9800万円と増収増益を達成。通期では売上高202億円(前期比0.4%減)、営業利益21億3000万円(同14.6%増)を計画している。
・スバル興業(9632)は道路の補修工事などが主力。12月に17年1月期の期末配当予想を上方修正して上放れしたが、PER10倍割れ、PBR1倍割れと依然割安感が鮮明で、期末配当9.25円(年間13円)から算出した予想配当利回りは2%近い。価格帯別売買高では500円近辺に商いが集中しているが、ここを抜けられれば上値追いの展開もあり得る。
道路事業は新規工事の受注獲得と既存工事の増加で好調。原価管理の徹底で利益率も改善している。首都圏のインフラは老朽化が問題になっており、息の長いテーマだ。また、同社は東宝系で映画配給や劇場売店商品の仕入れなどレジャー事業も手掛けている。今年の東宝はヒット作に恵まれており、同社のスバル座でも11月から「シン・ゴジラ」などを上映していた。第4四半期への業績貢献が期待される。
第3四半期の売上高は前年同期比3.6%増の153億8400万円、営業利益は同21.8%増の18億9800万円と増収増益を達成。通期では売上高202億円(前期比0.4%減)、営業利益21億3000万円(同14.6%増)を計画している。
<特集>存在感増すバリュー株(3)=ナカヨ―上昇続くが割安感依然強い
電話機・交換機の中堅メーカー、・ナカヨ(6715)を狙う。17年3月期第2四半期(16年4-9月)の連結業績は売上高90億7300万円(前年同期比8.4%増)、営業利益1億2600万円(同55.0%減)の増収減益。ただ、発表前に第2四半期業績予想の上方修正を行っており、通期計画に対しては順調な進ちょくといえそうだ。
株価は6月27日に付けた年初来安値293円から上昇が続き、12月16日には382円と15年3月以来の水準を付けた。ただ、PBRは0.5倍台と1倍を大きく割り込んでおり、PER10.3倍台は同業他社と比べ依然割安感は強い。特段の過熱感はなく、上値余地は十分。3%を超える配当利回りも魅力といえる。
主力製品のIPテレフォニーシステム「NYC-iFシリーズ」は機能強化版として「スマートフォン内線化アプリケーション」を発売。介護施設向け機器ラインアップ強化としては「集合廊下灯」と「ハンディコール」を発売した。下期はこうした商品がどれだけ貢献するかになるが、第2四半期を見る限り通期計画の売上高204億円(前期比8.6%増)、営業利益10億7000万円(同65.4%増)達成は十分可能だろう。
電話機・交換機の中堅メーカー、・ナカヨ(6715)を狙う。17年3月期第2四半期(16年4-9月)の連結業績は売上高90億7300万円(前年同期比8.4%増)、営業利益1億2600万円(同55.0%減)の増収減益。ただ、発表前に第2四半期業績予想の上方修正を行っており、通期計画に対しては順調な進ちょくといえそうだ。
株価は6月27日に付けた年初来安値293円から上昇が続き、12月16日には382円と15年3月以来の水準を付けた。ただ、PBRは0.5倍台と1倍を大きく割り込んでおり、PER10.3倍台は同業他社と比べ依然割安感は強い。特段の過熱感はなく、上値余地は十分。3%を超える配当利回りも魅力といえる。
主力製品のIPテレフォニーシステム「NYC-iFシリーズ」は機能強化版として「スマートフォン内線化アプリケーション」を発売。介護施設向け機器ラインアップ強化としては「集合廊下灯」と「ハンディコール」を発売した。下期はこうした商品がどれだけ貢献するかになるが、第2四半期を見る限り通期計画の売上高204億円(前期比8.6%増)、営業利益10億7000万円(同65.4%増)達成は十分可能だろう。
<特集>存在感増すバリュー株(4)=大倉工―短期三角もちあい上放れの動きに需給妙味も
・大倉工業(4221)に先高妙味がある。株価は11月30日に年初来高値512円を形成して以降、調整含みの展開ながら、下値支持線として機能する25日移動平均線にタッチ。短期的な三角もちあいも煮詰まり、上放れの動きにシフト。16年12月期の利益回復コースに加え、PBR0.7倍台と割り負け感もあり、訂正高の余地を秘めている。
通期連結の営業利益予想は31億5000万円(前期比33.8%増)。すでに第3四半期(16年1-9月)決算では同利益34億6500万円(前年同期比2倍)を達成し、通期利益計画をオーバーした。合成樹脂事業における売上増加や原材料価格の低下などが寄与し、順調な推移を示している。
9日の申し込み現在の信用取引残高は買い残12万株、売り残17万2000株と売り長状態。日証金では逆日歩(14日申し込みで5銭)が継続し、需給妙味もくすぶっている。ちなみに、今期配当は期末一括で7.5円を予定し、今月27日が権利付き最終日となる。
・大倉工業(4221)に先高妙味がある。株価は11月30日に年初来高値512円を形成して以降、調整含みの展開ながら、下値支持線として機能する25日移動平均線にタッチ。短期的な三角もちあいも煮詰まり、上放れの動きにシフト。16年12月期の利益回復コースに加え、PBR0.7倍台と割り負け感もあり、訂正高の余地を秘めている。
通期連結の営業利益予想は31億5000万円(前期比33.8%増)。すでに第3四半期(16年1-9月)決算では同利益34億6500万円(前年同期比2倍)を達成し、通期利益計画をオーバーした。合成樹脂事業における売上増加や原材料価格の低下などが寄与し、順調な推移を示している。
9日の申し込み現在の信用取引残高は買い残12万株、売り残17万2000株と売り長状態。日証金では逆日歩(14日申し込みで5銭)が継続し、需給妙味もくすぶっている。ちなみに、今期配当は期末一括で7.5円を予定し、今月27日が権利付き最終日となる。